Last Updated on 2024-09-24 08:09 by admin
2024年9月23日、AI企業Together AIが新しいエンタープライズAIプラットフォーム「Together Enterprise Platform」を発表しました。このプラットフォームは、企業が自社のプライベートクラウドやオンプレミス環境でAIを展開できるようにするものです。
主な特徴は以下の通りです:
- バーチャルプライベートクラウド(VPC)とオンプレミス環境でのAI展開を可能にする。
- AIの推論ワークロードのパフォーマンスを2〜3倍向上させ、ハードウェア使用量を50%削減することを目指す。
- 複数のAIモデルを単一のアプリケーションやワークフロー内で調整できる。
- 「Mixture of Agents」と呼ばれるアプローチを採用し、複数のモデルを組み合わせて最適な結果を得る。
Together AIのCEO、Vipul Prakash氏は、このプラットフォームがデータプライバシー、コスト効率、パフォーマンスなど、企業がAI技術を採用する際の主要な懸念事項に対応すると述べています。
Together AIは2023年に設立され、オープンソースの大規模言語モデル(LLM)の企業利用を簡素化することを目指しています。
from:Together AI promises faster inference and lower costs with enterprise AI platform for private cloud
【編集部解説
Together AIの新しいエンタープライズAIプラットフォームの発表は、企業向けAI市場に大きな影響を与える可能性があります。この新プラットフォームは、企業がAIを自社環境で安全かつ効率的に運用するための重要な選択肢となるでしょう。
まず、このプラットフォームが提供する「バーチャルプライベートクラウド(VPC)とオンプレミス環境でのAI展開」という機能は、データセキュリティとプライバシーに敏感な企業にとって非常に魅力的です。多くの企業が機密データを外部のクラウドサービスに預けることに抵抗を感じている現状を考えると、この機能は大きな価値を持ちます。
次に、AIの推論ワークロードのパフォーマンス向上とハードウェア使用量の削減は、コスト効率の面で企業に大きなメリットをもたらします。AI技術の導入には多くの場合、高額な投資が必要ですが、このプラットフォームによってその障壁が低くなる可能性があります。
「Mixture of Agents」アプローチは、AIの柔軟性と適応性を高める革新的な手法です。複数のモデルを組み合わせることで、単一のモデルでは対応しきれない複雑なタスクにも対応できるようになります。これは、企業が直面する多様な課題に対してAIを効果的に活用する上で重要な進歩といえるでしょう。