Last Updated on 2025-04-16 17:02 by admin
Anthropic(アンソロピック)は、2025年4月中にも自社のAIチャットボット「Claude(クロード)」に新たな音声対話機能「ボイスモード」を導入する計画だ。ボイスモードは英語限定で、「Airy」「Mellow」「Buttery」という3種類の音声が用意される。
これはiOSアプリのコード解析や関係者の証言から判明したもので、アプリ研究者M1Astraが最初に発見した。Anthropicの最高プロダクト責任者Mike Kreigerは、2025年3月のFinancial Timesのインタビューで社内プロトタイプの存在を認めている。
AnthropicはOpenAIの元従業員らが設立した米国のAI企業で、ChatGPTを展開するOpenAIの有力な競合となっている。最近ではパワーユーザー向けに月額200ドルの新プランや、研究用途に特化したAIツールも発表している。
from:Anthropic is reportedly launching a voice AI you can speak to
【編集部解説】
Anthropicが開発中の「Claude」向けボイスモードは、2025年4月時点で複数の信頼できる海外メディアによって報じられており、事実関係に大きな誤りは見当たりません。BloombergやThe Vergeなどが同様の内容を伝えており、リリース時期や機能の詳細についても一致しています。
今回のボイスモードは、英語限定で3種類の音声(Airy、Mellow、Buttery)を用意し、まずはiOSアプリで展開される見込みです。この機能は、OpenAIのChatGPTやMetaのAIアシスタントが2024年に音声機能を導入した流れを受けたもので、Anthropicも競争力強化を狙ったものでしょう。
Claudeのボイスモードは、単なる音声読み上げではなく、双方向の会話やハンズフリー操作、将来的には感情認識やユーザーの記憶機能(パーソナライズ)なども視野に入れているということです。音声AIの進化により、AIとのインタラクションがより自然で直感的になり、手が離せない状況や高齢者・障がい者など幅広い層にとって利便性が高まることが期待できます。
一方で、音声データの収集・解析に伴うプライバシーリスクや、誤認識・誤応答によるトラブル、AIによる感情分析の倫理的課題なども今後の論点となるでしょう。特に欧米ではAI音声アシスタントの規制強化が進んでおり、Anthropicも透明性や安全性への配慮が求められることになるでしょう。
長期的には、音声AIの進化が「人とAIの共生」を加速させ、ビジネスや教育、医療、福祉など多様な分野で新たな価値創出につながる可能性があります。今後は日本語を含む多言語展開、より高度な感情理解・記憶機能の実装が期待されます。
【参考リンク】
Anthropic公式サイト(外部)
Anthropic社の企業情報やAI技術、Claudeシリーズの詳細が掲載されている。
Claude公式サイト(外部)
Claudeの利用登録や機能紹介、最新モデルの情報が確認できる。
OpenAI公式サイト(外部)
ChatGPTや各種AIサービスの概要、API情報などを提供している。
Meta AI公式サイト(外部)
Meta社が提供するAIアシスタント「Meta AI」の機能や最新情報、利用方法を紹介している。