スクールAI／株式会社みんがく：生徒が生成AIで自分専用の学習アプリを作成できる新機能をリリース

2025年5月2日18:21

AI（人工知能）ニュース

Last Updated on 2025-05-02 18:37 by admin

人間の創造力とAIの融合が教室の壁を溶解させる—教育の民主化に向けた静かな革命が始まった。株式会社みんがくが5月2日リリースした「スクールAI」の新機能は、生徒自身がプロンプト入力だけでパーソナライズされたAI学習環境を構築できる世界を実現した。この技術は、かつて消費者だった学習者をコンテンツクリエイターへと変容させ、教育の非対称性を根本から覆す可能性を秘めている。

株式会社みんがく（本社：東京都新宿区、代表取締役：佐藤雄太）は、2025年5月2日、教育現場向け生成AIプラットフォーム「スクールAI」に、生徒自身が生成AIを使ってオリジナルの学習アプリ（モード）を作成できる新機能をリリースした。この機能により、生徒は英会話練習、作文添削、クイズ出題、面接練習など、自分専用の学習モードをプロンプト入力のみで自由に作成できる。「スクールAI」は全国の学校や学習塾で導入が進む教育特化型生成AIプラットフォームで、約100種類のAIテンプレートを搭載。教師用・生徒用の2つのインターフェースを持ち、専門知識がなくてもオリジナルのAIアプリを作成・共有できる。サービスは2024年12月に文部科学省が公表した「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン（Ver.2.0）」に準拠し、経済産業省「探究・校務改革支援補助金2025」にも採択。2026年3月末まで全国の学校に無償提供されている。

from 教育現場向け生成AIプラットフォーム「スクールAI」、生徒自身がAIを使ったアプリ作成できる機能をリリース

【編集部解説】

今回の「スクールAI」の新機能は、生徒がAIを使って自分専用の学習アプリを作成できるという点で、教育現場のAI活用を一歩先に進めるものです。従来は教師が用意したAIツールを生徒が使う形が主流でしたが、今回のリリースによって生徒自身が学習内容やスタイルを設計できるようになりました。プロンプト入力のみで学習モードを作成できるため、プログラミング知識がなくても個々の興味や課題に即した学びを実現できます。

この取り組みは、海外で注目されている教育AIプラットフォームと共通する潮流であり、個別最適化や創造的な探究学習の推進に寄与します。AIによる即時フィードバックや多様な学習スタイルへの対応は、学習意欲や理解度の向上に直結します。一方で、AIが生成するコンテンツの質やバイアス、情報の正確性、個人情報保護などの課題もあり、運用面でのガイドライン遵守と管理体制の強化が求められます。

今後は、AIが「学びのパートナー」として生徒一人ひとりの創造力や主体性を引き出す環境づくりが重要となります。長期的にはAIリテラシーや情報活用能力の育成、キャリア教育の深化にもつながると考えられます。スクールAIのようなサービスが、未来の教育のスタンダードとなるかどうか、今後の実証や導入事例に注目です。