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Gemini CLI発表:Googleの最新AI開発ツールが完全無料、ターミナルベースで画像・動画生成も可能

Gemini CLI発表:Googleの最新AI開発ツールが完全無料、ターミナルベースで画像・動画生成も可能 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2025-06-26 08:24 by admin

Googleは2025年6月25日、オープンソースのAIエージェント「Gemini CLI」を発表した。

このツールは開発者向けのコマンドラインインターフェースで、Mac、Windows、Linuxで動作する。Gemini CLIは最新AIモデル「Gemini 2.5 Pro」を搭載し、100万トークンのコンテキストウィンドウを提供する。

無料版では1分間に60回のモデルリクエスト、1日に1,000回のリクエストが可能である。ツールはApache 2.0ライセンスの下で完全にオープンソース化され、GitHubで公開されている。

インストールはnpm経由で「npm install -g @google/gemini-cli」コマンドにより実行できる。主な機能にはコード生成・編集、Google検索との連携、Model Context Protocol(MCP)サポート、画像・動画生成機能が含まれる。開発者はGoogleアカウントでログインし、無料のGemini Code Assistライセンスを取得できる。

From: 文献リンクGemini CLI is one of Google’s most exciting AI tools so far, and it’s free

【編集部解説】

Googleが発表したGemini CLIは、これまでOpenAIのChatGPTやAnthropic社のClaudeに後れを取っていたGoogleが、開発者コミュニティへの直接的なアプローチを強化する重要な一手と言えるでしょう。

特筆すべきは、Apache 2.0ライセンスでの完全オープンソース提供という点です。これは従来のクローズドなAIサービスとは一線を画し、開発者が内部動作を完全に把握できる透明性を実現しています。コードの検証可能性は、企業の機密情報を扱う開発現場において極めて重要な要素となります。

技術的な革新性では、1分間60リクエスト、1日1,000リクエストという「業界最大の許容量」と称される無料利用枠が注目されます。これは個人開発者にとって実質的に制限なしでの利用を可能にしています。100万トークンのコンテキストウィンドウも、大規模なコードベースを一度に処理できる能力を示しています。

Model Context Protocol(MCP)への対応は、将来的なエコシステム構築を見据えた戦略的判断です。これにより、他社製ツールとの連携が容易になり、開発者は既存のワークフローを大幅に変更することなくAI機能を統合できます。

一方で、潜在的なリスクも存在します。ローカル実行とはいえ、AIがシステムコマンドを実行する際のセキュリティ懸念は完全には解消されていません。サンドボックス機能や明示的な許可システムが実装されているものの、悪意のあるプロンプトインジェクション攻撃への対策は継続的な課題となるでしょう。

長期的な視点では、このツールが開発者の働き方を根本的に変える可能性があります。従来のIDE中心の開発環境から、ターミナルベースのAI支援開発への移行が加速する可能性があり、これは開発ツール市場全体の再編を促すかもしれません。

【用語解説】

CLI(Command Line Interface):
コマンドラインインターフェースの略。テキストベースでコンピューターと対話するためのインターフェース。MacのTerminalやWindowsのコマンドプロンプトが代表例である。

オープンソース:
ソフトウェアのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に使用、修正、配布できるライセンス形態。Apache 2.0ライセンスは商用利用も可能な代表的なオープンソースライセンスである。

トークン:
AI言語モデルが処理するテキストの最小単位。英語では単語の一部、日本語では文字や文字列が1トークンとなる。100万トークンは約75万語に相当する。

コンテキストウィンドウ:
AI言語モデルが一度に処理できる情報量の上限。Gemini 2.5 Proの100万トークンは業界最大級の容量である。

Model Context Protocol(MCP):
LLMが外部ツールやサービスと連携するための標準プロトコル。異なるAIツール間での相互運用性を実現する。

npm:
Node.jsのパッケージ管理システム。JavaScript関連のライブラリやツールをインストール・管理するために使用される。

【参考リンク】

Google AI Studio(外部)
GoogleのAI開発プラットフォーム。Gemini APIの利用やモデルのテスト、プロンプトの最適化が可能

GitHub – Gemini CLI(外部)
Gemini CLIの公式GitHubリポジトリ。ソースコード、インストール手順、使用方法が掲載

Vertex AI(外部)
Google CloudのエンタープライズグレードAIプラットフォーム。機械学習モデルの構築、デプロイ、管理をサポート

Anthropic(外部)
Claude AIを開発するAI安全性研究企業。対話型AIアシスタントClaude Codeなど開発者向けツールも提供

【参考記事】

オープンソースAIエージェント「Gemini CLI」提供開始(外部)
ITmedia記事。Gemini CLIの発表内容、技術仕様、提供開始について日本語で詳細に報告

最速でGemini CLIを試す(外部)
Zenn技術記事。Gemini CLIの実際のインストール手順、使用方法、初回体験について詳細に解説

Gemini CLI キター!ので改めてAIコーディングエージェントの(外部)
Zenn技術記事。Gemini CLIの技術仕様、Apache 2.0ライセンス、カスタマイズ機能について包括的に分析

Googleがオープンソース CLIツールで Geminiを開発者に提供(外部)Investing.com記事。Gemini CLIの市場への影響、利用制限、企業向けプランについて詳細に報告

Google Gemini CLI発表:最高峰モデル「Gemini 2.5 Pro」が(外部)XenoSpectrum記事。Gemini CLIの戦略的意義、競合他社への影響、開発者市場への衝撃について深く分析

Google、オープンソースのAI開発ツール「Gemini CLI」を発表(外部)Enhanced記事。Gemini CLIの実用的な使用方法、活用例、既存ツールとの比較について詳細に解説

【参考動画】

【編集部後記】

Gemini CLIの登場で、AI開発の敷居がまた一段と下がりました。完全無料でオープンソースという条件は、個人開発者にとって革命的な変化かもしれません。

皆さんはどんなプロジェクトでこのツールを活用してみたいでしょうか?コーディング支援はもちろん、画像や動画生成まで可能というのは想像以上の可能性を秘めています。

私たちも実際に触ってみて、その使い勝手や創造性の広がりを体験してみたいと思います。一緒に新しいAI時代の扉を開いてみませんか?

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TaTsu
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