Last Updated on 2024-09-25 07:24 by admin
Snapchatは2024年9月24日、Googleクラウドとのパートナーシップを拡大し、自社のAIチャットボット「My AI」にGoogleの最新AI技術「Gemini」を統合すると発表した。この統合により、My AIはテキスト、音声、画像、動画などのマルチモーダル入力を処理・解釈できるようになる。
具体的な機能として、ユーザーは海外旅行中の道路標識の翻訳や、スナック菓子の健康比較などをMy AIに依頼できるようになる。Snapによると、GeminiをMy AIに導入して以来、米国内でのMy AIへのエンゲージメントが2.5倍以上に増加したという。
Snapchatは現在、月間アクティブユーザー数が8億5000万人を超える。My AIは2023年2月に最初にOpenAIのChatGPTを使用して立ち上げられたが、今回のアップグレードでGoogleのGemini AIに移行する。
この発表を受け、Snap Inc.の株価は2024年9月24日の取引前に1%上昇した。Snapとグーグルクラウドのパートナーシップは2011年に始まり、13年以上続いている。
from:Snapchat is enhancing the capabilities of its My AI chatbot with Google Gemini AI – gagadget.com
編集部解説
Snapchatが自社のAIチャットボット「My AI」にGoogleの最新AI技術「Gemini」を統合することを発表しました。この動きは、AIチャットボットの進化と、テクノロジー企業間の競争激化を示す重要な一歩と言えるでしょう。
まず、この統合によってSnapchatユーザーが得られる具体的なメリットについて考えてみましょう。My AIは、テキストだけでなく、画像や音声、動画といった多様な入力を理解し処理できるようになります。例えば、海外旅行中に見かけた看板の写真を撮って翻訳を依頼したり、複数のスナック菓子の画像を送って最も健康的な選択肢を尋ねたりすることが可能になります。これは、単なる会話機能の向上を超えた、実用的で日常生活に役立つAIの活用と言えるでしょう。
しかし、このような高度なAI技術の導入には潜在的なリスクも存在します。プライバシーの問題や、AIが不適切な情報を生成してしまう可能性、さらには若年層のユーザーが多いSnapchatならではの懸念事項もあるでしょう。Snapchatは安全性とプライバシーの保護に注力していると述べていますが、今後の運用を注視していく必要があります。
また、この提携はAI業界の勢力図にも影響を与える可能性があります。SnapchatはこれまでOpenAIのGPTモデルを使用していましたが、今回GoogleのGeminiに移行することで、AI市場における競争が一層激化すると予想されます。