Last Updated on 2024-08-03 07:55 by admin
OpenAIが支援するロボティクススタートアップのFigureが、新しいヒューマノイドロボット「Figure 02」を2024年7月31日にティーザー動画で公開した。Figure 02は、同社の初代ロボット「Figure 01」の後継機として開発された。
新モデルは、より人間らしい外観と動きを特徴としており、顔の表情や手の動きが改善されている。Figure 02は、人間とのより自然なインタラクションを目指して設計されており、AIを活用した会話能力も備えている。
Figureの創設者であるBrett Adcockは、この新ロボットが人間の労働力不足を補う可能性があると述べている。同社は、倉庫や製造業での作業を想定したロボットの開発を進めており、2024年中に実用化を目指している。
Figureは2022年に設立され、これまでに約1億ドル(約145億円)の資金を調達している。同社は、OpenAIやMicrosoftなどの大手テクノロジー企業からの支援を受けており、ヒューマノイドロボット市場での競争力強化を図っている。
from:OpenAI-backed startup Figure teases new humanoid robot ‘Figure 02’
【編集部解説】
OpenAIとFigure AIが公開した新しいヒューマノイドロボット「Figure 01」の動画は、AI技術の急速な進歩を示す印象的な例となっています。この開発は、ロボット工学とAIの融合がもたらす可能性を明確に示しています。
Figure 01の特筆すべき点は、OpenAIの最新の視覚言語モデル(VLM)を活用した「音声対音声」分析能力です。これにより、ロボットは環境を視覚的に理解し、自然な会話を行うことができます。従来のテキストベースのプロンプトではなく、音声会話を通じて応答を生成する点が革新的です。
この技術の進歩は、産業界に大きな影響を与える可能性があります。特に製造業や物流業界では、人間と協働できる汎用ヒューマノイドロボットの需要が高まっています。Figure 01のような高度なAI搭載ロボットは、労働力不足の解消や危険な作業環境での人間の代替など、様々な課題解決に貢献する可能性があります。
一方で、このような技術の急速な発展には慎重な対応も必要です。倫理的な問題や雇用への影響、プライバシーの問題など、社会的な課題も浮上してきます。特に、AIの判断プロセスの透明性や、ロボットと人間の境界線の曖昧さなどは、今後議論を深めていく必要があるでしょう。
長期的には、Figure 01のような高度なヒューマノイドロボットは、私たちの日常生活や仕事のあり方を大きく変える可能性があります。医療や介護、教育など、人間との密接な関わりが必要な分野での活用も期待されています。
【参考リンク】
- Figure AI(外部)
ヒューマノイドロボットを開発するスタートアップ企業のオフィシャルサイト。