「AIに任せたはずなのに、結局チェックや手直しに追われている」──そんな違和感を抱えながら、生成AI活用を続けているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。指示を待つだけのAIから、自ら考えて動き続けるAIへ。その境目は、社会的な認識が追いつくよりも速く、現場ですでに動き始めています。
この「自律型AI」の最前線を、当事者である富士通自身の実証データとともに語る特別講演が、2026年7月29日(水)、東京・有明GYM-EXで開催されます。登壇するのは、富士通株式会社 FDE(Forward Deployed Engineering)事業部 Data & AI GTMの伊藤百花氏。机上の理論ではなく、富士通が自社内で実践・検証してきたAIエージェント導入のリアルな知見が公開されます。
参加費は無料、事前登録制。AIエージェント導入を検討する経営層やDX推進担当の方はもちろん、生成AIと並走しながら働くすべての方にとって、自分の現場を見つめ直す手がかりが得られる30分になりそうです。
▶ セミナーの詳細・お申し込みはこちら(公式サイト・参加無料)
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【富士通の自社実証データを公開】「AIエージェント」がもたらす次世代の業務変革セミナーを7月29日に開催!<参加無料・事前申込受付中>
【編集部解説】
本講演が問いかけているのは、「生成AIを入れたのに業務が減らない」という、現場で語られ始めている逆説的な現象です。生産性向上の切り札として導入したはずのツールが、人による確認作業をかえって増やしてしまう──こうした問題提起が、講演の出発点となっています。
背景には、富士通自身の技術的な大きな動きがあります。富士通は2026年5月25日、複数のAIエージェントがチームとして業務を遂行し、実行結果や人のフィードバックから自律的に学習を続ける「自己進化マルチAIエージェント技術」を発表しました。同社の業務特化型LLM「Takane」に適用し、運用を通じて継続的に改善した結果、富士通自身のベンチマーク評価において、業務特化前と比較して平均28ポイントの精度向上を確認したと公表しています。この技術発表そのものについては、別記事「富士通『Fujitsu Kozuchi』、自己進化マルチAIエージェント技術が運用の常識を変える」で詳述しています。
従来のAIエージェントは、法改正やルール変更があるたびに、専門家がプロンプトや評価基準を手作業で更新する必要がありました。新技術では、AIエージェント自身が成功・失敗の理由を整理し、有効な改善案だけを安全性チェックを経て学習に取り込みます。つまり「育てるAI」から「自ら育つAI」への転換です。
このシフトは、世界的な潮流とも一致しています。市場調査会社のMarketsandMarketsによれば、世界のAIエージェント市場は2025年の78.4億ドルから、2030年には526.2億ドルへ、年平均成長率(CAGR)46.3%で成長するとの予測が示されています。Gartner社も2025年8月の予測において、2026年末までに企業アプリケーションの40%がタスク特化型AIエージェントを備えるとの見通しを公表しました(2025年時点では5%未満)。
一方で、見落としてはならないリスクもあります。Gartner社は別の調査で、2027年末までにエージェント型AIプロジェクトの40%超が中止される可能性にも言及しており、自律的に学習・進化するAIの導入は決して平坦な道のりではないと示唆されます。誰がそのAIの判断責任を負うのか、誤判断が起きた際にどう遡及して原因を特定するのか──いわゆる「AIガバナンス」の整備が急務となっています。
特に日本企業の文脈で重要なのは、富士通が「製造、医療、金融、行政」といったミッションクリティカル領域での適用を視野に入れている点です。これらの領域は誤判断のコストが極めて高く、自律型AIの導入には慎重なリスク評価が欠かせません。「現場で実証した」という言葉の重みは、まさにここに宿ります。
講演者の伊藤百花氏は、2019年に富士通へ入社後、大手・中堅化学メーカー向け営業を経て、2023年から自ら志願して生成AIビジネスの立ち上げに参画してきた人物です。生成AI黎明期から事業の最前線で顧客と並走してきた実務家の視点を、現地で直接聞ける機会は希少と言えるでしょう。
長期的な視点でこの問題を捉え直すと、これは富士通という一企業の取り組みを超えて、AIと協働するすべての日本企業に通じる構造的なテーマとも言えます。労働人口の減少という日本固有の課題と、AIエージェント技術の成熟が、いま同じタイミングで交差しようとしています。本講演は、その答え合わせの場として注目に値する内容となりそうです。
【こんな方に特におすすめ】
本講演は、以下のような問題意識を持つ方にとって、得られるものが大きい内容です。
◆ 生成AIを導入したが、思ったほど業務が減らずに困っている
「人による確認」をAI自身に引き受けさせる、次のフェーズの設計図が見えてきます。
◆ AIエージェントの本番運用化に踏み切れずPoCで止まっている
富士通が自社内で実践・検証してきた具体的な事例から、PoC越えのヒントが得られます。
◆ 製造・医療・金融・行政など、ミッションクリティカル領域でのAI活用を模索している
誤判断のコストが高い領域で、自律型AIをどう安全に運用するかの視点が手に入ります。
◆ AI時代の人とAIの役割分担を、組織として設計したい
「育てるAI」から「自ら育つAI」への転換が、現場の働き方に何をもたらすかが学べます。
【セミナー概要】
タイトル:富士通が自社で実証。AIエージェントがもたらす「別次元の業務変革」
講師:伊藤 百花氏(富士通株式会社 FDE事業部 Data & AI GTM)
日時:2026年7月29日(水)10:40〜11:10
会場:有明GYM-EX(ジメックス) C会場
参加費:無料(事前登録制)
展示会名:第1回 AI/DX 経営課題の解決展(イプロスAI 2026 夏 内)
展示会会期:2026年7月29日(水)〜31日(金)
本講演では、富士通が自社内で実践・実証したAIエージェントの導入事例が公開されます。「AIエージェントは、企業の業務をどう変えるのか」「富士通が自社で実践したリアルな導入事例」「AI時代、人の仕事はどう変わるのか」の3点が見どころとして示されています。
【講師プロフィール】
伊藤 百花(いとう ももか)氏
富士通株式会社 FDE(Forward Deployed Engineering)事業部 Data & AI GTM。2019年富士通株式会社入社。大手・中堅化学メーカー向け営業を経て、2023年より自ら志願し生成AIビジネスの立ち上げに参画。現在は生成AIにとどまらず、Data & AIのGTMとして、顧客と共に価値を創出することを軸に、データと最適なAI活用による経営・業務課題解決に取り組んでいる。
【用語解説】
AIエージェント
ユーザーの指示を受けて単発のタスクをこなす従来の生成AIと異なり、目標を与えられると自ら計画を立て、複数のステップを判断・実行するAIシステムを指す。ツール連携や記憶機能を持ち、業務プロセス全体を遂行できる点が特徴である。
自律型AI(Agentic AI)
人間の限定的な監督下で、状況判断・意思決定・行動を継続的に行えるAIの総称である。「指示待ち」から「自走」へという、生成AIの次のフェーズを象徴する概念だ。
FDE(Forward Deployed Engineering)
顧客企業の現場に技術者が直接入り込み、課題に合わせてシステムやAIを実装・運用する組織形態である。米Palantir社のForward Deployed Software Engineer職として広く知られる手法である。
GTM(Go-To-Market)
製品やサービスを市場へ投入する際の戦略・実行体制を指す用語である。営業、マーケティング、パートナー連携を統合的に設計する役割を担う。
Takane(タカネ)
富士通がCohereと共同開発した、企業向けの大規模言語モデル(LLM)である。CohereのCommand R+をベースに、富士通の日本語特化技術等を組み合わせて開発された。セキュアなプライベート環境で運用でき、業務特化型のAIエージェント基盤として活用される。
Fujitsu Kozuchi(コヅチ)
富士通の先端AI技術ブランドであり、Takaneを含む各種AIモデルや業務特化型エージェントを提供する。「自己進化マルチAIエージェント技術」もKozuchiの先端AI技術の一つとして適用される予定である。
自己進化マルチAIエージェント技術
富士通が2026年5月25日に発表した新技術である。複数のAIエージェントがチームとして業務を遂行しながら、成功・失敗の理由を自ら整理し、安全性を検証した有効な改善案だけを継続的に学習に取り込んでいく仕組みである。
有明GYM-EX(ジメックス)
東京2020大会の有明体操競技場を後利用した展示・イベント施設である。2023年5月18日に開業し、展示面積約9,400平方メートル、延床面積約27,400平方メートルを有する。ゆりかもめ「東京ビッグサイト駅」から徒歩約2分の立地である。
AIガバナンス
AIシステムの開発・運用において、倫理性・透明性・説明責任・安全性を確保するための統制の枠組みを指す。自律型AIの普及に伴い、その重要性が急速に高まっている。
【参考リンク】
セミナー詳細・申込ページ(富士通 伊藤百花氏特別講演)(外部)
本記事の中核となる伊藤百花氏の講演詳細ページ。日時・会場・申込方法が掲載されている。
イプロスAI 2026 夏(公式サイト)(外部)
AI/DX活用に特化した展示会の公式ページ。3つの展示エリアとセミナーの全体像が確認できる。
株式会社イプロス(公式サイト)(外部)
本イベントの主催企業。製造業・ものづくり領域を中心としたBtoB向けマーケティング支援を手がける。
富士通株式会社(公式サイト)(外部)
日本を代表するICTサービス企業の公式ポータル。AIや生成AI関連の最新リリースを確認できる。
富士通 公式プレスリリース「自己進化マルチAIエージェント技術を開発」(外部)
本セミナーの技術的背景となる、2026年5月25日付の富士通による公式技術発表。
東京ビッグサイト 有明GYM-EX 施設紹介(外部)
会場となる有明GYM-EXの公式施設情報ページ。施設規模やアクセス情報を確認できる。
【参考記事】
富士通、自律して学習し続ける「自己進化マルチAIエージェント」技術を開発(クラウド Watch)(外部)
製造・医療・金融・行政の領域でTakaneを強化し、業務特化前比で平均28ポイントの精度向上を達成。
富士通、業務上で自律進化するマルチAIエージェント技術を開発(CodeZine)(外部)
データ選定から評価・改善までAIが自律実行。複数業種で平均28ポイントの精度向上を達成と報じる。
AI Agents Market worth $52.62 billion by 2030(MarketsandMarkets)(外部)
AIエージェント市場は2025年78.4億ドルから2030年526.2億ドルへ、CAGR46.3%で成長との予測。
Gartner、2026年末までに企業アプリの40%がタスク特化型AIエージェントを備えると予測(外部)
Gartner社公式予測。2026年末までに企業アプリの40%にタスク特化型AIエージェントが搭載される見通し。
エージェント型AIプロジェクトの40%超が2027年までに中止される可能性、Gartner予測(Reuters)(外部)
ロイター報道。Gartner社の予測ではエージェント型AI導入失敗リスクが顕在化。ガバナンス整備が急務。
What is Agentic AI?(IBM)(外部)
IBMによるAgentic AIの公式定義解説。「限定的な監督下で特定目標を達成するAIシステム」と定義する。
【関連記事】
富士通「Fujitsu Kozuchi」、自己進化マルチAIエージェント技術が運用の常識を変える
本セミナーで語られる富士通の技術発表そのものを詳述した記事。28ポイント向上の意味やEVE-Agent論文の解説も含む必読の関連記事。
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富士通の自己進化AI技術に関わる共同研究者ニュービッグ准教授・デットマーズ助教の活動母体を解説。
Cohere、エージェントAI「Command A+」をオープンソース化|富士通と連携、ソブリンAIの本命に
Takaneの基盤となるCohere製モデルの最新動向と富士通連携を扱った直近記事。
富士通のLLM「Takane」、行政のパブコメ業務を10分で処理し8割超の精度達成
業務特化型LLM「Takane」の行政適用事例。今回の行政領域での精度向上と地続きで理解できる。
【編集部後記】
「AIに任せたはずなのに、結局チェックや手直しでバタバタしている」──そんなモヤモヤを抱えている方は、決して少なくないのではないでしょうか。今回の講演テーマは、特定の業界に限らず、AIと並走しながら仕事をするすべての方にとって、自分ごととして響く問いだと感じています。
みなさんの現場では、AIに任せる部分と、人として残しておきたい部分の線引きを、どのように考えていらっしゃいますか。よろしければコメントやSNSで、皆さんの工夫やモヤモヤを聞かせてください。
参加費は無料、事前登録制となっています。会場で直接、富士通自身の試行錯誤の話を聞きながら、ご自身の現場と重ねて考えてみるのも面白いかもしれません。ご都合のつく方は、ぜひ公式サイトから申し込んでみてはいかがでしょうか。私もどこかでお会いできたら嬉しいです。












