Last Updated on 2025-04-22 17:40 by admin
VRテラリウムシミュレーター「Vivarium」が2025年5月22日にMeta Quest向けに正式リリースされることを前に、2025年4月24日午前10時から5月8日午後6時(韓国標準時)までベータテストを実施する。このアプリケーションは開発会社DoubleMe社によって開発され、すでに2024年10月末にPICO 4シリーズ向けに先行リリースされている。Meta Quest版では新機能として海水水槽のアクアスケープ機能や、カニグモ、ブッシュフェルドカエル、白いオランダウサギなどの新しい生物種が追加される。
現行バージョンでは7種類の動物(カエル、カメ、ゲッコーなど)と27種類以上の植物が含まれているが、Meta Quest版リリースでは28種類の動物種、34種類の植物種、15種類の岩、13種類の苔、7種類の流木スタイルに大幅拡張される予定だ。主な機能としては、ガラス水槽の選択と装飾、植物への水やりやペットの世話、作品の共有、テラリウム内に入り込んで生き物を間近で観察する機能、ミッションモード、コレクション要素などがある。
今後のコンテンツロードマップではアバター機能や繁殖機能、新しいペットや植物の追加が予定されている。Meta Quest向けのリリースはMeta Quest 3、Quest 3S、Quest 2に対応する予定で、Meta Horizonストアで提供される。ベータテストへの参加はFacebookまたはDiscordから申し込むことができる。
from Beta Testing Begins for Terrarium Simulator Vivarium
【編集部解説】
VRテラリウムシミュレーター「Vivarium」は、自然愛好家の趣味をVR/MR空間に拡張する興味深いアプリケーションです。複数の情報源を確認したところ、当初はPico 4シリーズ専用として2024年10月末に発売されたこのアプリが、2025年5月22日にMeta Questプラットフォームへと展開されることが明らかになっています。
ベータテスト期間については、4月24日午前10時から5月8日午後6時(韓国標準時)までと正確な時間も公開されています。これは正式リリースの約2週間前にあたり、開発元のDoubleMe社が最終調整を行う重要な期間となるでしょう。
Vivariumの特徴は、単なる観賞用シミュレーターを超えた体験設計にあります。ユーザーはテラリウム内に「入り込む」ことができ、通常は小さな生態系を巨大化した空間で体験できます。これは現実では不可能な視点であり、VR/MR技術ならではの価値提案といえるでしょう。
現行バージョンでは7種類の動物(カエル、カメ、ゲッコーなど)と27種類以上の植物が含まれていますが、Meta Quest版リリースに向けて大幅な拡張が行われ、28種類の動物と34種類の植物が楽しめるようになります。特に新しい海水水槽機能では、18種類の海洋生物と10種類の海藻が追加される予定です。
注目すべきは、このアプリケーションがVR/MRの特性を活かした「コンテンツ創造」と「生命との交流」という二つの要素を組み合わせている点です。現実のテラリウム趣味では、適切な環境管理や生物の相性を考慮する専門知識が必要ですが、このVRシミュレーターはそれらの障壁を取り除き、誰でも気軽に仮想生態系を構築・管理できる環境を提供しています。
また、ソーシャル機能を通じて作品を共有できる点も、デジタル時代のホビー活動の特徴を反映しています。自分の作品をロビーで展示し、他のプレイヤーに評価してもらえる機能は、創作意欲を刺激するでしょう。
Meta Quest向けのリリースは、より多くのVRユーザーにこの体験を広げる重要なステップです。Meta Quest 3、Quest 3S、Quest 2に対応することで、幅広いユーザー層にリーチできるようになります。
今後予定されているアバターや繁殖機能の追加は、長期的なエンゲージメントを促進する戦略と考えられます。特に繁殖機能は、単なる観賞用シミュレーターから一歩進んだ、生態系の循環を体験できるコンテンツへと発展する可能性を秘めています。
VR/MR技術を活用したこのようなシミュレーションは、教育的側面も持ち合わせています。実際の生態系の相互作用を学びながら、環境保全意識を高める効果も期待できるでしょう。また、現実では飼育が難しい生物や、共存させることが不可能な生物の組み合わせも仮想空間では実現可能です。
DoubleMe社による「Vivarium」は、VR/MR技術が単なるゲームやエンターテイメントを超えて、趣味や学習、創造的活動の領域へと拡張していることを示す好例といえるでしょう。Meta Questプラットフォームへの展開は、より多くのユーザーがこうした新しい体験にアクセスできることを意味しています。
VRコンテンツの多様化が進む中、「Vivarium」のような創造性と癒しを提供するアプリケーションは、VR/MR技術の新たな可能性を示すものとして注目に値します。今後のアップデートやユーザーからのフィードバックにも注目していきたいと思います。
【用語解説】
テラリウム(Terrarium): ガラス容器内に土や植物を入れて作る小さな生態系。日本では「苔テラリウム」などとして親しまれている。室内で手軽に自然を楽しめる趣味として人気がある。
ビバリウム(Vivarium): テラリウムに小動物(カエル、トカゲなど)を加えた生態系。植物と動物が共存する小さな環境を作り出す。
アクアスケープ(Aquascape): 水草や石、流木などを使って水槽内に芸術的な水中風景を作り上げる趣味。水槽レイアウトの一種。
VR(Virtual Reality): 仮想現実。コンピュータによって作られた仮想空間をヘッドセットを通じて体験する技術。
MR(Mixed Reality): 複合現実。現実世界と仮想世界を融合させ、両方の要素を同時に体験できる技術。
Meta Quest: Meta社(旧Facebook社)が開発・販売するVRヘッドセット。スタンドアロン型で、PCに接続せずに使用できる。
【参考リンク】
Vivarium公式ページ – Meta Store(外部)Meta Quest向けVivariumの公式ストアページ。2025年5月リリース予定。
DoubleMe公式ウェブサイト(外部)Vivariumの開発元DoubleMe社の公式サイト。3Dホログラム技術とMR体験を提供。
Vivarium XR公式サイト(外部)VRで植物育成と小動物の飼育を楽しめるシミュレーションゲームの公式サイト。