Huawei MateBook Fold刷新|M-Pen 3対応で18インチ画面が作業空間に

[最終更新]

Googleで優先するソースとして追加するボタン

折りたたみPCの大画面は、持ち運べるだけで十分なのでしょうか。Huaweiの新モデルはペン入力を加え、18インチの画面を閲覧用ディスプレイから、書き込みや制作に使う作業空間へ変えようとしています。その実用性が今回の焦点です。


Huaweiは、折りたたみノートPC「MateBook Fold Ultimate Design」の2026年モデルを中国で発売した。展開時は18インチ、3296×2472のデュアルレイヤーOLEDとなり、重量はキーボードを除いて1.16kg。新たにM-Pen 3へ対応し、Huaweiは同社試験で耐衝撃性能が前モデル比90%向上したと説明している。

Kirin X90 PlusとHarmonyOS 6.1を搭載し、システム総合性能は前モデル比25%向上したという。ただし、独立したベンチマーク結果はまだ公開されていない。中国価格は2万4999元からで、国外での販売予定は発表されていない。

From: 文献リンクHuawei made its giant folding laptop faster and tougher, but the pen is the real upgrade

【編集部解説】

初代MateBook Foldは、18インチの画面を13インチ相当の大きさに折りたたんで持ち運べること自体が特徴でした。新モデルでも画面サイズや解像度、重量などの基本設計は大きく変わっていません。今回の違いは、その大画面にM-Pen 3で直接書き込めるようになったことです。

Huaweiは、手書きメモ、文書への注釈、イラスト制作、設計図への書き込みなどを利用例として挙げています。展開時には18インチの画面全体をキャンバスとして使い、折りたたんだ状態では上側に資料、下側にノートや作業画面を表示できます。

単に複数のウィンドウを並べるだけではなく、画面へ直接触れて情報を作る使い方が加わりました。

M-Pen 3は4096段階の筆圧検知に対応し、通常の書き込みモードに加えて、離れた場所からカーソルを操作する空中マウスモードを備えています。対応アプリでは、プレゼンテーションのページ送りやポインターとしても利用できます。

18インチの画面をデジタルノート、ペンディスプレイ、プレゼンテーション端末として使い分けられる点が、今回の更新で最も実用的な変化です。

折りたたみPCには、構造が複雑で価格が高いにもかかわらず、通常のノートPCと用途があまり変わらないという課題があります。画面が大きいだけであれば、外部ディスプレイやタブレットを追加する方法もあります。

ペン入力に対応した新モデルでは、18インチの表示領域と携帯性を同時に必要とする用途が見えやすくなりました。イラストやデザインを制作する人、会議資料へ書き込みながら説明する人、大きな図面や文書を確認する人などには、画面を折りたためる利点があります。

一方、文章入力や一般的な事務作業が中心であれば、通常のノートPCとの差は限定的です。物理キーボードを使う場面では、折りたたみ構造よりも価格やアプリの対応状況を優先したほうがよい場合があります。

ペンに搭載されたページ送り機能は一部のアプリに限られます。Huaweiも、第三者製アプリの機能や対応状況は更新によって変わると説明しています。

また、端末間のファイル共有やクリップボード連携などの一部機能は、対応するHarmonyOS搭載機器や同一のHuaweiアカウントを必要とします。

M-Pen 3の中国での単体価格は599元からです。一方、MateBook Foldの公式仕様に記載された同梱品一覧にはM-Pen 3が含まれており、本体には標準で付属します。

MateBook Foldの価格は2万4999元からで、初代モデルの発売価格より1000元高くなっています。現時点で中国国外の価格や販売予定は発表されておらず、日本での正式な購入方法やサポート体制も確認できません。

今回の更新は、折りたたみPCの基本構造を作り直すものではありません。しかし、M-Pen 3に対応したことで、18インチの画面を持ち運ぶ目的は以前より明確になりました。

この製品の価値を判断する際は、Huaweiがうたうシステム総合性能25%向上よりも、普段の作業でペン入力をどれだけ使うかが重要になりそうです。

【関連記事】

HUAWEI MatePad Pro Max発表|4.7mmの薄さで「ラップトップ代替」に挑む
Huaweiは折りたたみPCだけでなく、大型タブレットでもノートPCに代わる作業環境を模索しています。HarmonyOSのアプリ環境や、タブレット型との違いはこちらの記事で確認できます。

Lenovo、画面が伸びるThinkPad Rollable XDとパーソナルAIハブをCES 2026で発表
携帯性と大画面を両立する方法は、折りたたみだけではありません。画面を巻き取って広げるLenovoのローラブルPCと比較すると、各社の設計思想の違いが見えてきます。

折りたたみGalaxyの折り目は改善するか|Samsungが新しいディスプレイ構造を発表
折りたたみ端末では、画面の大きさだけでなく、折り目や衝撃への強さも購入判断を左右します。Samsungが進める別の耐久性向上策もあわせてご覧ください。

【編集部後記】

本体からキーボードがなくなり、画面そのものをノートPCとして持ち歩く時代が来たことに驚かされます。18インチの画面へ直接ペンで書き込める姿には、未来の仕事道具らしい魅力を感じました。折りたたみPCが、珍しいだけの製品ではなく、制作に使える端末へ近づいていることも興味深いです。
一方で、価格は2万4999元からと、気軽に試せる水準ではありません。実物を触ってみたいという気持ちは強いものの、購入金額を考えると頭を抱えてしまいます。

技術の進歩には感動しながらも、財布が追いつく日はもう少し先になりそうです。

【用語解説】

デュアルレイヤーOLED
発光層を複数重ねたOLEDディスプレイ構造。HuaweiはMateBook Foldに18インチのデュアルレイヤーOLEDを採用し、ピーク輝度1600ニト、解像度3296×2472としている。

UTG(Ultra Thin Glass)
折り曲げられるほど薄く加工されたガラス素材。新モデルでは複合構造のUTGを採用し、ペン入力に対応。Huaweiは、同社試験で耐衝撃性能が前モデル比90%向上したと説明している。

TDP(Thermal Design Power)
プロセッサの発熱量や消費電力を想定し、冷却機構を設計する際の目安となる数値。MateBook Foldに搭載されるKirin X90 Plusは、最大28WのTDPで動作する。

HUAWEI M-Pen 3
書き込みモードと空中マウスモードを切り替えられるHuaweiの多機能ペン。対応アプリでは、書き込みのほか、カーソル操作やプレゼンテーションのページ送りに利用できる。「HUAWEI M-Pencil(第3世代)」とは異なる製品。

HarmonyOS 6.1
Huaweiが開発するOSのバージョン。MateBook Foldでは、折りたたみ画面向けのウィンドウ操作、端末間のファイル・クリップボード共有、オフライン会議記録などに対応する。一部機能には、対応するHuawei端末やアプリ、同一アカウントが必要。

【参考リンク】

HUAWEI Consumer 中国公式サイト(外部)
Huaweiの中国向けスマートフォン、PC、タブレット、周辺機器の製品情報やサポート情報を掲載する公式サイト。

HUAWEI MateBook Fold Ultimate Design 公式仕様(外部)
画面、サイズ、重量、プロセッサ、バッテリー、付属品など、MateBook Foldの詳細仕様を確認できる公式ページ。

Huawei公式オンラインストア(外部)
中国市場におけるHuawei製品の構成、販売価格、在庫、付属品などを確認できる公式販売サイト。

【参考記事】

HUAWEI MateBook Fold Ultimate Design|Huawei公式(外部)
18インチOLED、Kirin X90 Plus、HarmonyOS 6.1、M-Pen 3対応、耐衝撃性能、対応アプリなど、新モデルの仕様と機能を掲載する公式製品ページ。

HUAWEI M-Pen 3|Huawei公式(外部)
書き込みモードと空中マウスモード、4096段階の筆圧検知、対応機種や対応アプリなど、M-Pen 3の機能を掲載する公式製品ページ。

Googleで優先するソースとして追加するボタン
投稿者アバター
乗杉 海
SF小説やゲームカルチャーをきっかけに、エンターテインメントとテクノロジーが交わる領域を探究しているライターです。 SF作品が描く未来社会や、ビデオゲームが生み出すメタフィクション的な世界観に刺激を受けてきました。現在は、AI生成コンテンツやVR/AR、インタラクティブメディアの進化といったテーマを幅広く取り上げています。 デジタルエンターテインメントの未来が、人の認知や感情にどのように働きかけるのかを分析しながら、テクノロジーが切り開く新しい可能性を追いかけています。

関連記事