Last Updated on 2024-04-22 14:21 by admin
Meta(Facebook)のCEO、Mark Zuckerbergは、同社が開発を進めている大規模言語モデル「Llama」シリーズの最新版「Llama 3」(7月ごろにリリースする予定)を発表しました。
Llama 3の性能
Llama 3には、80億パラメータと700億パラメータの2つのモデルサイズが用意される予定です。700億パラメータのモデルは、OpenAIのClaude 3 Sonnet、AnthropicのGemini Pro 1.5、さらにはGPT-4をも上回る高い性能を示すと見込まれています。
さらに、4,000億パラメータを超える大規模モデルも現在トレーニング中で、業界をリードする最先端の性能が期待されています。
15兆トークン以上の大規模データで学習されたLlama 3は、推論、コード生成、指示追従能力が大幅に向上していると予想されています。
Llama 3の安全性対策
Llama 3には、以下の安全性ツールが導入される計画です。
Llama Guard 2
- プロンプトとレスポンスの安全性を向上させるツール
- 有害なコンテンツや不適切な発言を検知し、フィルタリングする
Code Shield
- モデルの出力におけるコードの安全性を確保するツール
- 悪意のあるコードや脆弱性のあるコードを検出し、警告を出す
CyberSec Eval 2
- セキュリティ対策を強化する評価ツール
- モデル出力のセキュリティリスクを分析し、対策を提案する
さらに人間による出力評価も実施され、責任あるAI開発が重視されています。
Llama 3の対応プラットフォーム
Llama 3は、7月のリリース時に、AWS、Google Cloud、Databricksなど主要クラウドプラットフォームに対応する予定です。また、AMD、Intel、NVIDIAなどのハードウェアもサポートされる見込みです。
Metaは、InstagramやFacebook Messenger、WhatsAppなどの自社アプリに「Meta AI」と呼ばれるLlama 3ベースの対話AIアシスタントを統合する計画です。[5]
Llamaの歴史と今後
Llama 1(2023年2月) – 研究者向け無償提供、GPT-3上回る性能
Llama 2(2023年7月) – 商用利用可能、GPT-3.5に匹敵
今後数カ月以内に、Llama 3にマルチモーダル対応や多言語対応など新機能が追加される予定です。
まとめ
Metaはオープンソース化によりAIの民主化を推進し、AIへのアクセスを一般に開放しようとしています。また、継続的な大規模投資を通じて、AGI(人工汎用知能)の実現を長期目標に掲げています。
Llama 3は7月ごろのリリース予定で、Metaが人工知能分野での主導権を狙う上で、重要な位置付けとなっています。
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【参考サイト】
Meta社のLlamaオフィシャルサイト(外部)
Llama3のデモサイト(外部)
【編集者追記】
このページの画像やアイキャッチはLlama3のデモサイトでこのページのディスクリプションにあうプロンプトを考えてもらい、そのプロンプトでDALL-E3で描いたものです。