Runwayとライオンズゲートが提携、AI技術で映画制作を効率化

Runwayとライオンズゲートが提携、AI技術で映画制作を効率化 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2024-09-19 07:23 by admin

ライオンズゲートは、AIスタートアップのRunwayと提携し、同社の映画やテレビコンテンツを基にした新しい生成AIモデルを開発する契約を結んだ。

このモデルは、ライオンズゲートの独自のコンテンツポートフォリオにカスタマイズされ、スタジオ専用となる予定である。契約は2024年9月18日に発表され、ライオンズゲートの映画製作者やクリエイティブチームがこの技術を活用して作品を拡張することを目指している。

ライオンズゲートは、「ジョン・ウィック」や「ハンガー・ゲーム」などの人気フランチャイズを手掛けるハリウッドの大手スタジオであり、20,000以上のタイトルを持つ豊富な映画・テレビライブラリーを所有している。

今回の提携は、Runwayにとって初めてのハリウッドスタジオとの契約であり、AI技術を用いた資本効率的なコンテンツ制作機会の創出が期待されている。

この新しいAIモデルは、映画製作の前後工程においてクリエイティブチームが作品を強化するための支援ツールとして機能することが想定されている。具体的な契約条件については明らかにされていないが、制作費削減がライオンズゲートにとって重要な要因である可能性が示唆されている。

from:Lionsgate’s New Deal Is a Test of Hollywood’s Relationship With AI

【編集部解説】

ライオンズゲートとAIスタートアップのRunwayが提携し、同社の映画やテレビコンテンツを基にした新しい生成AIモデルを開発することになりました。このパートナーシップは、ハリウッドスタジオとAI企業の初めての連携であり、ライオンズゲートの豊富なコンテンツライブラリを活用して、映画製作者やクリエイティブチームが作品を強化することを目的としています。

この技術は、映画制作の前後工程において特に有用であり、ストーリーボードや背景ビジュアル、特殊効果の向上に役立つと期待されています。ライオンズゲートの副会長であるマイケル・バーンズ氏は、この技術が制作費削減に寄与し、「数百万ドル単位のコスト削減」が見込まれると述べています。

一方で、AI技術の導入には法的な課題も存在します。Runwayは現在、著作権侵害を主張する視覚芸術家たちから訴訟を受けています。また、カリフォルニア州ではAIによるデジタルレプリカの使用を規制する法律が施行され、パフォーマーの声や肖像権を保護する動きが進んでいます。

この提携は、ライオンズゲートが最近経験した興行収入の不振から脱却するための一手とも考えられます。今年公開された「ボーダーランズ」や「キラーズゲーム」などが期待外れの結果に終わったため、新たな技術による制作効率向上が求められています。

AI技術は映画業界において革新をもたらす可能性がありますが、その利用には倫理的な配慮も必要です。生成AIによって創造されるコンテンツと実際の映像との境界が曖昧になる中で、クリエイティブな表現と著作権保護とのバランスをどう取るかが今後の課題となるでしょう。

【参考リンク】

  1. Lionsgate(外部)
    映画やテレビ番組など多様なコンテンツを提供するグローバル企業。
  2. Runway(外部)
    次世代アートとエンターテインメント向けAIツールを開発する企業。

【YouTube関連動画】

Review: Lionsgate, Studio Behind ‘John Wick,’ Signs Deal With AI Startup Runway – AIs Explain
Runway ML Tutorial – How To Use The Best AI Video Generator of 2024
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