Last Updated on 2024-04-25 19:44 by admin
Ray-Ban Meta Glassesは、米国とカナダで視覚AI、WhatsAppとMessengerのビデオ通話での第一人称視点(自分が見ている視界)の共有、新しいスタイルオプションを追加した。これらのスマートグラスは、手ぶらで第一人称の写真やビデオを撮影し、電話をかけたり音楽を聴いたり、Instagramにライブストリームを配信できる。米国とカナダでは、”Hey Meta”と言って話しかけることができるMeta AIが特徴で、これはMetaのLlama 2(大規模言語モデル)によって動かされており、ChatGPTを動かすのと同じ技術である。しかし、他の大規模言語モデルと同様に誤情報を生じる可能性があり、現在は従来のデジタルアシスタントが持つスマートホーム統合を欠いている。
Meta AIは現在、音声入力に限定されず、見ているものや最後に撮った写真についての問いにも答えられるようになった。このマルチモーダルAI機能は、植物や動物の識別、料理に関する質問への回答、写真のキャプションの提案、あるいは他言語のポスターや標識の翻訳など、多くの用途に使用できる。
Ray-Ban Meta Glassesは、Instagramへのライブストリーム配信が可能であったが、今日からWhatsAppとFacebook Messengerのビデオ通話でも視点をストリームできるようになった。電話でWhatsAppやMessengerの通話をしている際に、メガネが接続されていると新しいボタンが表示され、視点のストリーミングを開始できる。
さらに、EssilorLuxotticaは新しいスタイルオプションとしてSkylerを導入した。これは1960年代のアーカイブに触発されたもので、ジェットセットスタイルのアイコンとされる。しかし、Skylerは標準サイズのみで提供され、大きな顔には適していない。一方、Wayfarerは大サイズも提供されている。また、低い鼻梁に合わせたHeadlinerスタイルのバリアントも新たに導入された。今夏にはさらに5つのカラーバリアントがリリースされる予定である。また、マイアミグランプリ2024のための限定版「Scuderia Ferrariカラーウェイ」バリアントが明日発売される。
【編集部追記】— 記事の内容について検証しました —
分かりづらい用語や概念の解説
LLM(Large Language Model):大規模言語モデル。AIが自然言語を理解・生成するための基盤技術。
メタAIアシスタント:音声コマンドで操作できる、メタ社開発のAI搭載アシスタント機能。
異なる視点での解説
プライバシー面での懸念があります。スマートグラスで撮影が手軽になる一方、周囲の人への配慮も必要でしょう。使用時のマナーやルール作りが、今後の課題と言えます。
参考情報
Ray-Ban公式サイト「Ray-Ban Meta smart glasses」ページ(英語)
スマートグラスの特徴や仕様を、写真や動画付きで詳しく紹介。
※日本ではまだ購入することはできません。
【ニュース解説】
Ray-BanとMeta(旧Facebook)が提携して開発したスマートグラス「Ray-Ban Meta Glasses」が、米国とカナダで新たな機能を追加しました。これにより、視覚AI、WhatsAppとMessengerでのビデオ通話中に第一人称視点の共有、そして新しいスタイルオプションが利用可能になります。
このスマートグラスは、手を使わずに第一人称の写真やビデオを撮影できるだけでなく、電話の受け答え、音楽の再生、Instagramへのライブストリーム配信も可能です。特に注目されるのは、「Hey Meta」と話しかけることで操作できるMeta AIです。このAIは、Metaが開発したLlama 2 大規模言語モデル(LLM)に基づいており、ChatGPTと同じ技術を使用しています。これにより、従来のデジタルアシスタントよりも高度な対話が可能になりますが、他のLLMと同様に誤情報を生じるリスクもあります。
Meta AIの新機能として、視覚情報を基にした問いに答えることができるようになりました。これは、見ているものや最後に撮った写真に関する質問に対して、AIが回答を提供するというものです。例えば、目の前の植物や動物が何か、料理のレシピについての質問、写真のキャプション提案、外国語のポスターや標識の翻訳など、多岐にわたる用途が考えられます。
また、ビデオ通話機能においては、WhatsAppやFacebook Messengerでの通話中に、メガネを通じて自分の視点を相手に共有できるようになりました。これにより、遠隔地にいる家族や友人とのコミュニケーションがよりリアルで没入感のあるものになることが期待されます。
スタイル面では、新たに1960年代のジェットセットスタイルに触発された「Skyler」というオプションが追加されました。これにより、ユーザーはより多様なデザインから選択できるようになり、個々の好みや顔の形に合わせた選択が可能になります。
これらの進化は、スマートグラスの機能性とファッション性を高めるものであり、日常生活におけるテクノロジーの役割がさらに拡大していることを示しています。しかし、AIによる誤情報のリスクやプライバシーに関する懸念も指摘されており、これらの技術の発展と普及には、適切な規制やユーザーの意識向上が必要とされます。将来的には、これらのスマートグラスがさらに高度な機能を備え、日常生活の様々な場面での利用が進むことが予想されますが、その過程で生じる様々な課題に対処することが重要です。
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