Last Updated on 2025-01-02 18:31 by admin
最先端のAI機能と圧倒的な軽量性を両立させたLG Gram Proシリーズが、ついにベールを脱いだ。Arrow LakeとLunar Lakeという2つの次世代Intelプロセッサーを搭載し、1.48kgという驚異的な軽さながらRTX 4050を組み込んだフラッグシップモデルは、MacBook Proに真っ向から挑戦状を叩きつける。ローカルAIとクラウドAIを巧みに使い分けるハイブリッドアプローチは、次世代ノートPCの新たな指標となるかもしれない。
LGエレクトロニクスは、2025年1月のCES 2025に向けて、新型ノートパソコン「LG Gram Pro」シリーズと「LG Gram Book」を発表した。
【新製品の主な特徴】
Gram Proシリーズのラインナップ
- Gram Pro 17(17Z90TR):Arrow Lake-H搭載、RTX 4050 GPU、90Wh大容量バッテリー、重量1.48kg
- Gram Pro 16(16Z90TS):Lunar Lake搭載(Core Ultra 9 288V)、77Whバッテリー、重量1.24kg
- Gram Pro 16 2-in-1(16T90TP):Arrow Lake-H搭載、Intel Arc GPU、77Whバッテリー、重量1.4kg
共通仕様
- 最大32GBのRAM
- デュアルM.2 SSDスロット
- 1080pウェブカメラ(Windows Hello対応)
- Thunderbolt 4ポート×2
AI機能
- LGのEXAONE言語モデルベースのGram Chat
- Microsoft Recallに類似したTime Travel機能
from LG’s new Gram Pro finally looks like a serious MacBook Pro rival
【編集部解説】
次世代PCの新しい形を示すLG Gram Pro
LGの2025年モデルは、単なる軽量ノートPCの進化を超えた、次世代コンピューティングの新しい形を提示しています。特筆すべきは、Arrow LakeとLunar Lakeという2つの異なるIntel次世代プロセッサーの採用です。
Arrow Lake搭載モデルは従来型の高性能コンピューティングに特化し、RTX 4050との組み合わせでクリエイティブワークやゲーミングまでカバー。一方、Lunar Lake搭載モデルはAI処理に最適化され、Microsoft Copilot+認証を取得した初のLG Gramとなりました。
ハイブリッドAIの実用的な進化
注目すべきは、EXAONEベースのローカルAI機能です。インターネット接続なしでもAIアシスタントが利用可能で、プライバシーとパフォーマンスの新しいバランスを実現しています。さらにGPT-4との連携により、高度なAI処理も可能です。
ただし、クラウドベースのAIサービスは1年間の無料期間後は有料となる点には注意が必要です。
新しいエコシステムの可能性
gram Link 2.0の実装により、iOS/Androidデバイスとのシームレスな連携が可能になりました。これはIntel Unisonをベースにした技術で、スマートフォンの通話やファイル共有をPCから直接操作できる機能を提供します。
特に17インチモデルは、MacBook Proより約680g軽量でありながら、RTX 4050を搭載。クリエイティブワークからゲーミングまでカバーする高い汎用性を実現しています。
今後の展望
LGは各モデルで異なるアプローチを取ることで、市場のニーズを探る実験的な試みを行っています。特にAI機能の実装方法は、プライバシーとパフォーマンスのバランスを重視した新しいアプローチとして、今後のノートPC市場に大きな影響を与える可能性があります。
【用語解説】
- Arrow Lake:Intelの第15世代プロセッサー。高性能重視の設計
- Lunar Lake:低消費電力に特化した次世代プロセッサー
- EXAONE:LG独自の大規模言語モデル。韓国発のAI技術