カシオ「CRW-H001」|健康管理機能を備えた“時計として使えるスマートリング”

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スマートリングといえば、画面を持たず、健康データを静かに記録する製品が一般的です。そこへ小型のデジタル時計を組み込んだのが、カシオのCRW-H001です。発表から数日が経った今、仕様や制限も含めて、この少し変わったリングウォッチの魅力をあらためて整理します。


カシオは中国市場で、デジタル時計と健康管理センサーを一体化したリングウォッチ「CRW-H001」を1,990人民元(約4万7千円)で販売している。心拍数、血中酸素レベル、体温、睡眠を計測し、専用アプリ「AIZO RING」と連携する。小型LCDでは時刻やストップウォッチを確認でき、着信やメッセージは振動で通知する。

スマート機能の使用時間は約4~6日で、3サイズを展開するが、購入後のサイズ調整には対応しない。カシオ中国は中国限定商品として案内しており、販売とアフターサービスも中国国内に限られる。

From: 文献リンクCasio CRW-H001 Ring Watch Puts Smart Ring Sensors on a Mini Digital Face

【編集部解説】

CRW-H001の特徴は、スマートリングに時計機能を追加したというよりも、カシオが従来のデジタル時計を指輪の大きさに再構成し、そこへ健康管理機能を組み込んだ点にあります。

現在販売されているスマートリングの多くは、指に装着したセンサーで健康データを収集し、その結果をスマートフォンの画面で確認する仕組みです。これに対してCRW-H001は、本体正面に小型のデジタル表示を備え、時刻、日付、デュアルタイム、ストップウォッチなどを指元で確認できます。

健康管理のためだけに装着する機器ではなく、単体でも時計として役割を持たせていることが、CRW-H001の分かりやすい違いです。

カシオは公式サイトで、CRW-H001を健康管理、ファッションアクセサリー、実用的な計時機能を一体化したリングウォッチと説明しています。時計メーカーとして培ってきたデジタル表示やストップウォッチ、LED照明といった機能を、小型のウェアラブル端末へ移した製品と捉えられます。

一方で、健康管理機能も一般的なスマートリングに近い内容です。心拍数、血中酸素レベル、体温、睡眠、歩数、消費カロリーを記録でき、ランニング、ウォーキング、サイクリングなどの運動記録にも対応します。測定結果やトレーニング分析、睡眠からの回復状況、健康レポートは、専用アプリ「AIZO RING」で確認する仕組みです。

着信、メッセージ、予定、サイレントアラーム、健康状態に関する警告は、本体の振動によって通知されます。スマートウォッチのように大きな画面で通知内容を確認する構成ではなく、指元の振動と小型表示によって必要な情報を知らせる設計です。

ただし、時計表示を搭載したことで、一般的なスマートリングよりも存在感のある形状になっています。Mサイズの重量は約19gで、正面部分の幅は約19.5mmです。指輪として目立ちにくいことを重視する人よりも、デジタル時計らしい外観をアクセサリーとして楽しみたい人に向いた製品です。

電源も時計部分とスマート機能で分かれています。スマート機能はUSB充電式で、満充電から約4~6日使用できます。一方、時計表示部分には約2年間使用できる別の電池が搭載されています。時計表示部分とスマートモジュールで異なる電源を採用している点も、時計機能を独立して設計した製品であることを示しています。

購入時にはサイズ選びに注意が必要です。サイズは9号、10号、11号の3種類で、リングの内径はそれぞれ約19.3mm、20.1mm、20.9mmです。購入後のサイズ調整には対応していません。

また、防水性能は日常生活用に限られており、水泳などで使用する製品ではありません。GPSを内蔵した本格的なスポーツウォッチでもないため、詳細な位置情報や長時間の競技計測を必要とする人には向きません。公式商品ページの機能一覧にはGPSの記載がなく、本製品は日常的な健康管理と時計機能を中心に設計されています。

価格は1,990人民元です。販売とアフターサービスは中国国内に限定されており、日本での正式販売は確認できません。中国本土以外から購入する場合、保証や修理、アプリの提供状況を含めて慎重に確認する必要があります。

CRW-H001は、小型化だけを追求したスマートリングではありません。指元で健康データを取得しながら、時刻を確認するという時計本来の用途を残しています。スマートリングを健康センサーとしてではなく、日常的に眺めて操作するデジタル時計として作ったところに、カシオらしい製品設計が表れています。

【編集部後記】

カシオらしい発想が詰まった、素敵なスマートリングだと感じました。
健康管理機能だけでなく、時計として使える点にも独自性があります。
小さなデジタル時計を指輪型にまとめたデザインも印象的です。
写真だけでは、大きさや装着感まではなかなか分かりません。
日本で展示される機会があれば、ぜひ一度実物を見てみたいです。


【用語解説】

スマートリング
指輪型のウェアラブル端末。心拍数、体温、睡眠、活動量などを測定する製品が多く、一般的にはスマートフォンアプリで記録を確認する。

血中酸素飽和度(SpO2)
血液中で酸素と結び付いているヘモグロビンの割合を示す指標。CRW-H001の測定結果は健康管理の補助を目的とするもので、診断や治療には使用できない。

体温測定
装着中の体温変化を記録する機能。CRW-H001は医療機器ではなく、測定結果を診断や治療の根拠には使用できない。

デュアルタイム
現在地とは別の地域の時刻を確認できる時計機能。海外との連絡や旅行時などに利用される。

MIM(金属粉末射出成形)
金属粉末を用いて、複雑で小さな金属部品を成形する製造方法。カシオは、時計の複雑な形状を指輪サイズへ縮小するために採用している。

日常生活用防水
手洗いや雨など、日常的な水滴への対応を想定した防水区分。CRW-H001は水泳や水中での使用を保証する仕様ではない。

【参考リンク】

CRW-H001M-8|カシオ中国公式サイト(外部)
健康管理機能、時計機能、サイズ、対応アプリ、電池持続時間、販売地域などを掲載する公式製品ページ。中国限定商品として案内され、アフターサービスも中国国内に限られる。

CRW-H001|カシオ中国公式オンラインストア(外部)
販売価格、防水区分、時計機能、健康管理機能などを確認できる公式販売ページ。価格は1,990人民元で、中国限定で販売されている。

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乗杉 海
SF小説やゲームカルチャーをきっかけに、エンターテインメントとテクノロジーが交わる領域を探究しているライターです。 SF作品が描く未来社会や、ビデオゲームが生み出すメタフィクション的な世界観に刺激を受けてきました。現在は、AI生成コンテンツやVR/AR、インタラクティブメディアの進化といったテーマを幅広く取り上げています。 デジタルエンターテインメントの未来が、人の認知や感情にどのように働きかけるのかを分析しながら、テクノロジーが切り開く新しい可能性を追いかけています。

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