今週のガジェット界隈では、各社が定番の製品の「かたち」を見直す動きが目立ちました。OpenAIは画面を持たないドーナツ型スマートスピーカーを開発中と報じられ、カシオは時計機能を備えた指輪型ウォッチ「CRW-H001」を投入。Samsungは次期Galaxy S27 Ultraでカメラと電池の刷新を、HuaweiはMateBook Foldにペン入力を追加して大画面を作業空間へ変えようとしています。一方、EUではMeta製スマートグラスの無断撮影をめぐり規制の議論が広がっています。5本の記事を通じて、今週の動きを振り返ります。
【今週の注目記事】
①OpenAI新デバイスは「ドーナツ型」|300〜400ドルのスマートスピーカー
OpenAIが、元Appleデザイナーのジョニー・アイブ氏率いる「LoveFrom」と共同開発した初の消費者向けハードウェアを準備していると報じられました。Bloombergのマーク・ガーマン氏によると、この製品はディスプレイを持たないスマートスピーカーで、アイスホッケーのパックほどの大きさのドーナツ型、可動部品を備えた独特の外観になるとされています。価格は300〜400ドル、発売は2027年を予定しており、OpenAIが計画する「デバイスファミリー」の第一弾と位置づけられています。一方でAppleは企業秘密の侵害を主張して提訴しており、OpenAIは8月5日に却下を申し立て、疑惑を否定しています。
②カシオ「CRW-H001」|健康管理機能を備えた”時計として使えるスマートリング”
カシオが中国市場で、デジタル時計と健康管理センサーを一体化したリングウォッチ「CRW-H001」を発売しました。価格は1,990人民元(約4万7千円)で、心拍数、血中酸素レベル、体温、睡眠を計測し、専用アプリ「AIZO RING」と連携します。画面を持たない製品が多いスマートリングの中で、小型LCDで時刻やストップウォッチを確認できる点が特徴です。スマート機能の使用時間は約4〜6日で、販売とアフターサービスは中国国内に限られています。
③Samsung Galaxy S27 Ultra、スマートフォン設計を大幅見直しか|5,700mAh電池とカメラ刷新のリーク
未発表のGalaxy S27 Ultraをめぐり、5,700mAhのシリコンカーボンバッテリー、200MPメイン・50MP超広角・50MP5倍望遠を含むカメラ構成の刷新、一体型カメラハウジングへの変更が報じられました。リーカーのAnthony氏(@TheGalox_)によると、Snapdragon 8 Elite Gen 6 Proや12GB/16GBメモリの採用も伝えられています。バッテリー、カメラ、背面デザインが同時に変わるとすれば、毎年の小幅な改良にとどまらない設計の見直しになる可能性があります。ただし正式発表前の情報であり、仕様は変更される可能性があります。
④Huawei MateBook Fold刷新|M-Pen 3対応で18インチ画面が作業空間に
Huaweiが折りたたみノートPC「MateBook Fold Ultimate Design」の2026年モデルを中国で発売しました。展開時18インチ、3296×2472のデュアルレイヤーOLEDを搭載し、重量はキーボードを除いて1.16kg。新たにHuawei M-Pen 3へ対応し、耐衝撃性能は前モデル比90%向上したとしています。Kirin X90 PlusとHarmonyOS 6.1を搭載し、システム総合性能は前モデル比25%向上したといいますが、独立したベンチマークはまだ公開されていません。中国価格は2万4999元からで、国外での販売予定は発表されていません。
⑤スマートグラス規制、EUで議論拡大|Meta製品の録画通知とプライバシー
ドイツのデジタル権利団体HateAidが、Metaのスマートグラスの禁止を求めていると報じられました。発端は、ポツダムの公共プールで女性らが密かに撮影されたとされる事例です。ハンブルク州のデータ保護・情報自由担当委員Thomas Fuchs氏は、録画中を示すLEDが日常環境では認識しにくいと指摘し、全面禁止も法的な選択肢になり得るとの見方を示しました。ただしEUやドイツが正式に禁止を決定したわけではなく、具体的な共通方針や時期は未定です。ポツダムでは、公共プールやサウナでの利用制限が先行して決まっています。
【編集部後記】
今週の5本を振り返ると、スピーカー、腕時計、スマートフォン、ノートPC、そして眼鏡と、それぞれ長く親しまれてきた製品が、あらためて形を問われていることに気づかされます。OpenAIのように全く新しい姿を模索する動きもあれば、カシオやHuaweiのように既存の形へ機能を足す動きもあり、EUの議論のように普及した形がもたらす影響が問い直される場面もありました。かたちの変化がどこへ向かうのか、引き続き追っていきたいと思います。


















