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ASUS、Meta Horizon OS搭載のハイエンドVRヘッドセット『Tarius』を開発中—アイトラッキング機能で差別化

 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2025-01-20 09:59 by admin

信頼できるリーカー「Luna」が2025年1月12日、ASUSのVRヘッドセットに関する新情報を公開した。コードネーム「Tarius」として開発中のこのヘッドセットは、Meta Horizon OS搭載の第三者製デバイスとして最初期に発売される見込みだ。

アイトラッキングとフェイストラッキング機能を搭載し、ディスプレイには最新のローカルディミング機能付き量子ドットLCDまたはマイクロOLEDを採用予定。これはMeta Quest Proと同等の最新機能を備えることを意味する。

from Meta’s Horizon OS Expansion Reportedly to Kick Off with Premium ASUS Headset, Claims Trusted Leaker

【編集部解説】

MetaのHorizon OS戦略は、VR/XR市場における重要な転換点となります。これまでMetaは自社製品であるQuestシリーズのみでプラットフォームを展開してきましたが、今回の戦略転換により、スマートフォン市場におけるAndroidのような展開を目指すことになります。

特にASUSのROGブランドによる参入は、PCゲーミング市場とVR市場の融合という新たな可能性を示唆しています。ASUSは高性能なゲーミングデバイスの開発で知られており、そのノウハウをVR市場にも活かすことが期待されます。

注目すべきは、このヘッドセットが単なるQuest互換機ではなく、プレミアムセグメントを狙う点です。アイトラッキングやフェイストラッキングといった高度な機能の搭載は、より没入感の高いVR体験を実現する可能性があります。

市場競争の観点からも、このタイミングは興味深いものがあります。2025年にはSamsungがGoogle製Android XRを採用したProject Moohanを、Appleは廉価版のVision Proを発売予定です。高級XRヘッドセット市場での競争が本格化する中、ASUSの参入は新たな選択肢を提供することになるでしょう。

技術面では、Qualcommの最新チップセットXR2 Gen 2の採用が予想されます。このチップは高度な空間認識やAI処理が可能で、次世代VR体験に不可欠な性能を備えています。

しかし、課題も存在します。高級セグメントでは、魅力的なコンテンツの充実が不可欠です。特にゲーミング用途では、PCVRタイトルとの互換性や専用タイトルの開発が重要になってくるでしょう。

長期的な展望として、このような動きはVR/XR市場の標準化を促進する可能性があります。特に日本市場では、ASUSのような既存のゲーミングブランドの参入により、コアゲーマーを中心としたVR普及が加速すると予想されます。

MetaのプラットフォームとASUSのハードウェア技術の組み合わせは、VR市場に新たな可能性をもたらすかもしれません。2025年は、まさにVR/XR市場の転換点となる年になりそうです。

【用語解説】

Horizon OS
Metaが開発したVR/XR向けOS。スマートフォンでいうところの「Android」に相当し、Quest向けに最適化された独自機能を多数搭載しています。

量子ドットLCD
従来のLCDに比べて色再現性が大幅に向上した新型ディスプレイ技術。一般的なテレビでいう「QLED」と同じ技術を応用しています。

アイトラッキング
人の瞳孔の動きを検出し、視線を追跡する技術

【参考リンク】

  1. Meta Quest公式サイト(外部)
    MetaのVRプラットフォームに関する最新情報と製品ラインナップを紹介する公式サイト
  2. ASUS ROG公式サイト(外部)
    ASUSのゲーミングブランドROGの製品情報とゲーミングコミュニティの最新情報を提供

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乗杉 海
新しいものが大好きなゲーマー系ライターです!
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