Hyperstacks、SteamVRで7月30日発売|プレイヤーがステージを作るVRアクションゲーム

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VRゲームの中には、開発者が用意した世界を遊ぶだけでなく、プレイヤーが制作に参加できる作品もあります。『Hyperstacks』は、戦闘やパルクール、パズルを自分で組み直し、他のプレイヤーへ共有できる設計によって、遊ぶ人と作る人の境界を問い直します。


VRアクションプラットフォーマー『Hyperstacks』が、2026年7月30日にSteamVRで発売され、Meta Quest版も早期アクセスを終えて正式リリースされる。開発元はSquirrel Bytesで、開発期間は8年以上。戦闘、パルクール、論理パズルを3本柱とし、グラップリングフックやジップラインを使った移動、近接・遠距離の敵との戦闘、装置を操作するパズルを組み合わせる。

キャンペーンと同じ制作ツールを利用できるレベルエディターも備え、プレイヤーが制作したステージをコミュニティで共有できる。SteamVR向けデモはすでに配信中である。

From: 文献リンクVR Action Platformer Hyperstacks Coming To SteamVR This Week

公式トレイラー

【編集部解説】

『Hyperstacks』の特徴は、戦闘、パルクール、パズルを組み合わせたゲーム内容だけではありません。プレイヤー自身がステージを制作し、コミュニティへ共有できるレベルエディターが、作品の中心に置かれています。Steamの公式ページでも「レベルエディターが中核」と説明され、キャンペーンに収録されたすべてのステージが、プレイヤーに提供されるものと同じツールで制作されていると明記されています。

本作では、キャンペーンと同じツールがプレイヤーにも提供されます。敵、罠、移動ギミック、パズル、論理システムなどをグリッド上に配置でき、色や照明も調整できます。公式情報の範囲では、プレイヤーがキャンペーンとは異なる外見や難易度、進行方法を持つステージを作れる設計になっています。

本作の戦闘、パルクール、論理パズルという3要素は、プレイヤーが攻略するためのゲームシステムであると同時に、ステージを制作するための素材でもあります。

戦闘では、近接・遠距離の敵や罠などをステージに組み込めます。パルクール要素には、グラップリングフック、ジップライン、ジャンプ台、テレポーターなどが用意されています。また、「Greenlink」と呼ばれる仕組みにより、複数の装置や動作を接続し、簡単なパズルから複雑な自動装置まで構築できると説明されています。

この構成からは、キャンペーンが各システムを学ぶ入口として設計されていることが読み取れます。その後はコミュニティ制作ステージによって遊び方が広がります。単にステージ数を増やすのではなく、プレイヤーが既存の仕組みを組み替え、開発者が想定していなかった課題や遊び方を生み出せる点が重要です。

一般に、ユーザー制作コンテンツを中心にしたゲームでは、制作ツールの自由度だけでなく、完成したステージを見つけてもらう仕組みも必要です。投稿数が増えるほど、新着、評価、難易度、ジャンルなどによる分類や検索が重要になります。また、運営上は不適切な内容への対応や、サービスを継続するためのサーバー維持も必要です。

実際に、VRモードを備えたパズルアクションゲーム『HUMANITY』では、ユーザーが作成した3万件を超えるステージが共有されましたが、2026年3月31日にオンラインでのアップロードと閲覧・プレイ機能が終了しました。ステージ制作機能自体は残されたものの、新たに作品を公開することはできなくなっています。

この事例からも、ユーザー制作コンテンツは、一度レベルエディターを提供すれば自動的に増え続けるものではないことが分かります。作品を共有する基盤の維持、優れた作品を発見できる導線、制作を続ける動機がそろって初めて、継続的なコンテンツになります。

『Hyperstacks』の公式ページでは、コミュニティ制作ステージのライブラリが拡大していく構想が示されています。一方で、2026年7月29日時点で確認した公式公開資料では、ステージの検索・推薦方法、投稿内容の管理体制、SteamVR版とMeta Quest版の間で作品を共有できるかといった詳細を確認できませんでした。

SteamVR版はOpenXRに対応し、日本語のインターフェースと字幕も用意される予定です。SteamではVR専用・シングルプレイヤー作品として掲載され、無料デモも提供されています。

2026年7月30日の正式発売は、8年以上続いた開発の一区切りであると同時に、コミュニティ制作ステージを中心とした運営の始まりでもあります。

今後の評価を左右するのは、キャンペーンそのものの長さだけではありません。プレイヤーがレベルエディターを使い続けられるか、制作されたステージをほかのプレイヤーが見つけて遊べるか、そしてその循環を開発チームが維持できるかが重要になります。

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【編集部後記】

『Hyperstacks』は、戦闘だけでなく、グラップリングフックやジップラインを使った移動も楽しめる点が気になりました。
VRならではの立体的なアクションを、自分の体を動かしながら体験できるのは面白そうです。敵と戦うだけではなく、ステージをどう進むか考える場面も多く、飽きずに遊べそうだと感じます。
さらに、ユーザーが作ったステージを共有できるため、発売後も新しい遊び方が増えていきそうです。
正式に発売されたら、ぜひ実際に購入して遊んでみたい作品です。


【用語解説】

ユーザー制作コンテンツ(UGC)
ゲーム運営者だけでなく、プレイヤーが制作して公開するステージ、アイテム、映像などのコンテンツ。UGCは「User Generated Content」の略。

レベルエディター
ゲーム内の地形、敵、障害物、仕掛けなどを配置し、独自のステージを制作するための機能。『Hyperstacks』では、キャンペーン制作と同系統のツールがプレイヤーにも提供される。

SteamVR
Valveが提供するPC向けVRプラットフォーム。対応するVRヘッドセットをPCへ接続し、Steamで配信されるVRゲームやアプリを利用するための基盤。

OpenXR
VR・AR機器とアプリの間で共通の動作環境を提供するオープン規格。特定メーカーの独自規格への依存を抑え、複数の機器への対応を容易にする仕組み。

アーリーアクセス
開発途中のゲームを一般向けに提供し、プレイヤーの意見や利用状況を反映しながら完成を目指す販売・配信方式。

パルクール
走る、跳ぶ、登るといった動作を組み合わせ、障害物のある空間を移動する運動。ゲームでは壁登りや空中移動を中心としたアクションを指す場合がある。

【参考リンク】

Hyperstacks公式サイト(外部)
戦闘、パルクール、パズル、レベル制作を組み合わせたゲーム内容を紹介する公式サイト。

Hyperstacks|Steam(外部)
SteamVR版のゲーム内容、対応言語、動作環境、レベルエディターなどを掲載する公式ストアページ。

Hyperstacks|Meta Quest(外部)
Meta Quest版の価格、対応機器、早期アクセス状況、コミュニティ制作ステージの概要を掲載する公式ページ。

Squirrel Bytes公式YouTubeチャンネル(外部)
開発元による予告映像、レベル制作、コミュニティステージ、過去の開発状況などを公開する公式チャンネル。

【参考記事】

Hyperstacks|Steam(外部)
キャンペーンと同じ系統のツールを使うレベルエディター、Greenlink、戦闘・移動システムなどを掲載する公式製品ページ。

Hyperstacks Demo|Steam(外部)
無料デモに含まれる移動、戦闘、パズル、エディター機能と、製品版で利用できるステージ共有機能の違いを説明するページ。

Hyperstacks|Meta Quest(外部)
Quest版を戦闘、パルクール、論理パズル、コミュニティ制作ステージを組み合わせたVR作品として紹介する公式ストアページ。

『HUMANITY』「ステージ投稿・プレイ」サービス提供終了のお知らせ(外部)
3万件を超えるユーザーステージが共有された一方、2026年3月末に投稿・閲覧・プレイ機能が終了したことを伝える公式発表。

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乗杉 海
SF小説やゲームカルチャーをきっかけに、エンターテインメントとテクノロジーが交わる領域を探究しているライターです。 SF作品が描く未来社会や、ビデオゲームが生み出すメタフィクション的な世界観に刺激を受けてきました。現在は、AI生成コンテンツやVR/AR、インタラクティブメディアの進化といったテーマを幅広く取り上げています。 デジタルエンターテインメントの未来が、人の認知や感情にどのように働きかけるのかを分析しながら、テクノロジーが切り開く新しい可能性を追いかけています。