AIに頼るほど、なぜか顧客との距離が遠くなっていく──。提案書はサクサク作れるようになったのに、商談の手応えがなぜか以前より薄い。そんな違和感を抱えているビジネスパーソンが、いま増えはじめています。
この「効率化したのに選ばれなくなる」という逆説に正面から切り込む特別講演が、2026年7月31日(金)、東京・有明GYM-EXで開催されます。登壇するのは、累計22万部のビジネス書著者として知られる『無敗営業』シリーズの高橋浩一氏。AI時代に営業現場で何が起きているのか、そして人とAIの役割分担をどう設計すべきかを、現場の実装支援800件超の知見から解き明かしていきます。
参加費は無料、事前登録制。営業職の方はもちろん、AIと並走しながら働くすべての方にとって、自分の現場を見つめ直す貴重な機会になりそうです。
▶ セミナーの詳細・お申し込みはこちら(公式サイト・参加無料)
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【AIで効率化するほど、なぜ顧客は離れるのか】『無敗営業』著者・高橋浩一氏が、”営業×AI”で失敗する企業の共通点を解説
【編集部解説】
本講演が問いかけているのは、「AIで効率化したのに、なぜか選ばれなくなる」という、現場で語られ始めている逆説的な現象です。生産性向上の切り札として導入したはずのツールが、いつのまにか顧客との距離を広げてしまう──こうした問題提起が、講演の出発点となっています。
背景には、生成AIの民主化があります。同じ大規模言語モデルに似たプロンプトが入力されることで、似たような提案書が量産されてしまう構造的なリスクが指摘されています。日経クロストレンドが2026年4月に高橋氏に行ったインタビューでも、新人がAIで作成した企画をそのまま顧客に送ってしまう、といった現場の悩みが議論されています。
ここで興味深いのは、AI活用の課題が「ツールの性能」ではなく「人間側の使い方」に移ってきている点です。RAG(検索拡張生成)の導入によって個別性のある提案精度は向上の余地が広がりつつありますが、それでも顧客固有の文脈を読み取る力、つまり「何を聞き、何を聞かないか」の判断は、依然として人間の領域に残されています。
BtoB領域では、購買担当者がベンダー選定の前にデジタルチャネルで独自に情報収集する傾向が強まっています。Gartnerの2025年6月発表調査では、B2B買い手の61%が営業担当者なしの購買体験を好むという結果も示されています。情報の非対称性で勝負していた営業モデルが揺らぎ、「何を売るか」よりも「誰から買うか」が問われる構造への移行が論じられ始めている、というのが今回の講演テーマの問題意識でしょう。
講演者である高橋氏は、公表プロフィールによれば、自らがプレゼンしたコンペで8年以上にわたり勝率100%を継続しているとされています。同氏のプロフィール記載によれば、年間200件以上の研修と800件以上のコンサルティングを手がけており、現場の声を高密度に集約できる立場にあります。机上の理論家ではなく、多くの企業の実装現場に伴走してきた実務家の視点を、現地で直接聞ける機会は貴重と言えるでしょう。
ポジティブな側面として、AIを「顧客との対話の質を高める道具」として再定義できれば、営業担当者は雑務から解放され、本来注力すべき「顧客理解」や「仮説構築」に時間を振り向けられる可能性が広がります。議事録作成AIや商談分析ツールの進化は、人間が人間にしかできない仕事に集中するための土台を整えつつあるとも言えるでしょう。
一方、潜在的なリスクも見えてきます。AIが生成した提案をそのまま顧客に届ける運用が常態化すれば、組織として「考える力」が空洞化していく恐れがあります。短期的には効率化に見えても、中長期では営業人材の育成基盤が揺らぎ、組織全体の提案力が地盤沈下していく可能性には注意が必要でしょう。
規制や業界標準への影響という観点では、営業領域のAI活用に特化した直接的な規制は現時点で確認されません。ただし、日本では総務省・経済産業省による「AI事業者ガイドライン」が整備されており、AI開発・提供・利用についての基本的な考え方や、プライバシー保護・透明性・アカウンタビリティに関する共通指針が示されています。さらに個人情報保護委員会も、生成AIサービス利用時の個人情報の取り扱いに関する注意喚起を公表しており、営業現場でのAI活用もこれらの枠組みの中で運用していく必要があります。
長期的な視点でこの問題を捉え直すと、これは営業職に限った話ではなく、AIと協働するすべての知的労働に通じる構造的なテーマとも言えます。AIによって「作業」が自動化された後、人間に何が残り、何を磨くべきか──この問いに営業領域が先行して直面し、答えを模索し始めている、と読むこともできます。本講演は、その答え合わせの場として注目に値する内容となりそうです。
【こんな方に特におすすめ】
本講演は、以下のような問題意識を持つ方にとって、得られるものが大きい内容です。
◆ 営業現場でAIを導入したが、思ったほど成果が出ていない
ツール導入のその先、本当に変えるべきポイントが見えてきます。
◆ AIが作った提案書をそのまま提出してしまう若手の指導に悩んでいる
人がやるべき営業の本質を、組織にどう伝えるかのヒントが得られます。
◆ 「誰から買うか」が問われる時代の差別化戦略を模索している
BtoB営業の構造変化と、信頼構築の具体的な手法が学べます。
◆ 自社の営業組織にAIをどう組み込むか設計段階で悩んでいる
人とAIの役割分担を、実装現場の知見から考える視点が手に入ります。
【セミナー概要】
タイトル:お客様との距離をグッと縮めるAIの使い方 ─ 営業のプロが教える”人とAIの適切な役割分担”とは
講師:高橋 浩一氏(TORiX株式会社 代表取締役)
日時:2026年7月31日(金) 13:50〜14:30
会場:有明GYM-EX(ジメックス) A会場
参加費:無料(事前登録制)
展示会名:第2回 AI/DX 営業・マーケティング展(イプロスAI 2026 夏 内)
展示会会期:2026年7月29日(水)〜31日(金)
セミナー参加者の中から抽選で20名に、高橋氏の最新刊『「任せて育つチーム」はどこが違うのか 科学的に正しい「勝てる営業」のつくり方』(PHP研究所)がプレゼントされます。当日会場で抽選券が配布される予定です。
【講師プロフィール】
高橋 浩一(たかはし こういち)氏
TORiX株式会社 代表取締役。東京大学経済学部卒業。外資系コンサルティング会社を経て25歳で起業、アルー株式会社の創業に参画。2011年にTORiX株式会社を設立。『無敗営業』『無敗営業 チーム戦略』(シリーズ10万部)、『営業の科学』(6.8万部)など著書多数で、累計22万部に達する。最新刊は『「任せて育つチーム」はどこが違うのか』(PHP研究所)。2024年から東京学芸大学客員准教授も務める。
【用語解説】
BtoB営業
企業対企業の取引における営業活動を指す。最終消費者ではなく、法人顧客を対象とし、購買決定に複数の関係者が関与するため、長期間の関係構築と論理的な提案が重視される。
営業DX
デジタル技術を活用して営業プロセスや組織のあり方そのものを変革する取り組みを指す。単なるツール導入ではなく、業務プロセスや顧客体験の再設計までを含む概念だ。
SFA/CRM
SFAは営業支援システム(Sales Force Automation)、CRMは顧客関係管理(Customer Relationship Management)の略称である。商談履歴や顧客情報を一元管理し、営業活動を可視化する基幹ツールとして位置づけられている。
MA(マーケティングオートメーション)
見込み顧客の獲得・育成・選別を自動化する仕組みのことだ。Webサイトの行動履歴やメール開封率などをもとに、見込み度の高い顧客を抽出して営業部門へ引き継ぐ役割を担う。
セールスイネーブルメント
営業組織が成果を継続的に出せるようにするための、人材育成・コンテンツ・分析を組み合わせた仕組み化のアプローチである。属人化した営業を「再現可能な型」に落とし込むことが主眼となる。
RAG(検索拡張生成/Retrieval-Augmented Generation)
生成AIに外部データを参照させることで、回答の精度や個別性を高める技術手法を指す。大規模言語モデルが学習していない自社固有の情報を活用できる点が特長である。
顧客不在のデジタル化
本講演の主要テーマとなっているキーワードで、業務効率化を優先するあまり、顧客理解や信頼構築といった本質的な営業活動が後回しになってしまう現象を指す造語である。
【参考リンク】
セミナー詳細・申込ページ(高橋浩一氏特別講演)(外部)
本記事の中核となる高橋浩一氏の講演詳細ページ。日時・会場・申込方法が掲載されている。
イプロスAI 2026 夏(公式サイト)(外部)
AI/DX活用に特化した展示会の公式ページ。3つの展示エリアとセミナーの全体像が確認できる。
株式会社イプロス(公式サイト)(外部)
本イベントの主催企業。製造業・ものづくり領域を中心としたBtoB向けマーケティング支援を手がける。
TORiX株式会社(公式サイト)(外部)
高橋浩一氏が代表を務める営業強化支援企業。『無敗営業』メソッドに基づく研修事業を展開。
TORiX公式セミナー告知ページ(外部)
TORiX株式会社による本講演の公式告知ページ。講演趣旨が記載された一次情報に近い情報源。
PHP研究所(公式サイト)(外部)
高橋氏の最新刊『「任せて育つチーム」はどこが違うのか』の発行元出版社のサイト。
【参考記事】
“無敗営業”高橋氏が直伝 AIで営業勘を高める「批判的思考」の使い方(日経クロストレンド)(外部)
2026年4月公開のインタビュー記事。AI時代に営業職が身につけるべき批判的思考について解説。
【TORiX 高橋浩一直伝】勝てる営業組織の戦略的な作り方(FastGrow)(外部)
高橋氏のプロフィールと営業メソッドが詳述された連載記事。実績数値の出典として確認できる情報源。
Gartner Sales Survey: 61% of B2B Buyers Prefer a Rep-Free Buying Experience(外部)
B2B買い手の61%が営業担当者なしの購買体験を好むという、Gartnerの2025年6月発表調査。
顧客対応AI:2026年最新トレンドと自律型エージェントがBtoBのCXを革新する理由(Mazrica)(外部)
画一的なテンプレートメールの問題とデータの分断による機会損失を論じた2025年11月公開の記事。
BtoB営業でChatGPTを試してみた(パーソルビジネスデベロップメント)(外部)
日本企業の生成AI業務利用率4.2%という数値を提示し、提案骨子作成の限界を実証的に検証。
RAGとは何ですか? – 検索拡張生成 AIの説明(AWS)(外部)
RAG(検索拡張生成)の仕組みと活用方法を技術観点から解説するAWS公式ページ。
【関連記事】
営業活動がAI処理可能なデータになる時代、人間の役割はどう変わるか
株式会社openpage代表・藤島誓也氏による寄稿。営業DXの現在地と人間の役割について論じる。
AI時代の営業DXとは何か?SFAの限界とDSRの可能性を株式会社openpage代表の藤島誓也氏にインタビュー
営業の属人化からSFA・DSRまで、BtoB営業の構造変化を多角的に解説したインタビュー記事。
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Google、AIリテラシーを人事評価の必須項目に―営業・戦略部門にも活用を要求
営業部門のAI活用が人事評価に組み込まれる流れを報じた記事。AI時代の営業職を考える上で参考になる。
【編集部後記】
AIで業務が軽くなった実感の一方で、「なんだか提案が他社と似てきたな」「お客様との会話が浅くなった気がする」──そんな違和感を抱えている方は、決して少なくないのではないでしょうか。
今回の講演テーマは、営業職の方だけでなく、AIと並走しながら仕事をするすべての方にとって、自分ごととして響くものだと感じています。皆さんの現場では、AIに任せる部分と、人として残しておきたい部分の線引きを、どのように考えていらっしゃいますか。よろしければコメントやSNSで、皆さんの工夫やモヤモヤを聞かせてください。
参加費は無料、事前登録制となっています。会場で直接、高橋氏の話を聞きながら、ご自身の現場と重ねて考えてみるのも面白いかもしれません。ご都合のつく方は、ぜひ公式サイトから申し込んでみてはいかがでしょうか。私もどこかでお会いできたら嬉しいです。












