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アメリカ政府、オープンソースセキュリティ強化へ向け情報共有プログラム発表

アメリカ政府、オープンソースセキュリティ強化へ向け情報共有プログラム発表 - innovaTopia - (イノベトピア)

Last Updated on 2024-10-23 15:06 by admin

アメリカ政府はオープンソースソフトウェアの開発者およびオペレーターとの間で脅威情報を共有するプログラムを発表した。これにより、オープンソースソフトウェアの組織は安全性向上のための取り組みを強化する。CISAディレクターのJen Easterlyはオープンソースソフトウェアセキュリティサミットで基調講演を行った。

オープンソースソフトウェアのセキュリティにおいて、ソフトウェア開発者は脆弱性に対する責任を持つ。ソフトウェアメーカーはオープンソースソフトウェアの適切な検証と貢献を呼びかけられている。また、Synopsysが発表したオープンソースセキュリティレポートは、この分野の現状を示している。

ログ4jの脆弱性は、オープンソースソフトウェアセキュリティへの注目を集めた。バイデン政権はこの問題に対して注力しており、ソフトウェア開発者とベンダーのサポートの重要性が強調されている。

【ニュース解説】

アメリカ政府とオープンソースソフトウェアの開発者や運用者間で、ソフトウェアのサプライチェーンセキュリティを向上させるための一連の取り組みが発表されました。これには、アメリカのサイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)が主導する、脅威情報共有プログラムの導入が含まれます。CISAのディレクターであるJen Easterlyは、オープンソースソフトウェアセキュリティサミットでの基調講演で、セキュリティインシデント周りのリアルタイムなコラボレーションを促進したいと述べました。

この取り組みは、オープンソースソフトウェアの安全性を高めるために、開発者がサポートを強化することを再度呼びかけるものです。また、Rust FoundationやPython Software Foundationなどの主要なオープンソースソフトウェア組織は、それぞれのプロジェクトで安全性を向上させるための一連のステップを約束しました。これには、パッケージリポジトリのための公開鍵インフラの開発や、悪意のあるパッケージを特定するツールの公開などが含まれます。

この動きは、オープンソースソフトウェアのセキュリティに対する注目が高まっている背景があります。特に、2021年末に発見されたオープンソースのJavaベースのログ記録ライブラリであるLog4jの深刻な脆弱性は、多くの政府機関にとって大きな警鐘となりました。この脆弱性は、オープンソースソフトウェアの広範な展開により、その利用がより影響力を持つことを示しました。

このニュースの重要なポイントは、オープンソースソフトウェアのセキュリティ強化が、単に開発者やオペレーターの責任だけでなく、ソフトウェアメーカーや利用者にも広がっていることです。ソフトウェアメーカーは、使用しているオープンソースソフトウェアを適切に検証し、財政的支援や開発者の時間を提供することで、そのセキュリティを向上させる責任があります。

しかし、SynopsysのシニアソフトウェアマネージャーであるMike McGuireが指摘するように、開発組織がオープンソースソフトウェアを活用しながら、そのセキュリティパッチの適用にもっと投資しなければ、どんな取り組みも実際のアプリケーションのセキュリティ向上にはつながりません。これは、オープンソースコミュニティだけでなく、それを利用する組織全体の問題であり、セキュリティの向上には全員の協力が必要であることを示しています。

from Securing open source software: Whose job is it, anyway?.

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“アメリカ政府、オープンソースセキュリティ強化へ向け情報共有プログラム発表” への1件のコメント

  1. 高橋 真一のアバター
    高橋 真一

    アメリカ政府がオープンソースソフトウェアの開発者やオペレーターとの間で脅威情報を共有するプログラムを発表したことは、極めて重要な一歩であると言えます。これにより、ソフトウェアのサプライチェーンセキュリティ向上に向けた実質的な取り組みが可能になります。私がテクノロジー・ジャーナリストとして注目する点は、このようなプログラムがオープンソースソフトウェアのセキュリティ強化にどのように貢献するか、そして、この取り組みが他の国や地域にどう影響を与えるかです。

    特に、Log4jの脆弱性が示したように、オープンソースソフトウェアは広範囲にわたって使用されており、脆弱性が発見された場合の影響は計り知れません。このような背景を踏まえると、オープンソースソフトウェアのセキュリティは、単に開発者やオペレーターのみならず、利用する全てのアクターにとって共通の関心事であるべきです。

    この取り組みが示しているのは、オープンソースソフトウェアのセキュリティ強化が、単独の組織や個人に依存するものではなく、多方面からの支援と協力によって初めて達成可能であるという認識です。ソ