Last Updated on 2025-01-06 15:45 by admin
2025年2月1日、H3ロケット5号機により準天頂衛星「みちびき」6号機が打ち上げられる。打ち上げ時間は17時30分から19時30分を予定している。この打ち上げは、日本の衛星測位システムの自立化に向けた重要な一歩となる。
みちびき6号機は、全長約19m、打ち上げ時重量4.9トンの静止衛星で、基本的な測位信号を発する測位ペイロードに加え、新たな高精度測位システムも搭載している。
2025年1月には、日本の民間企業ダイモンが開発した超小型ローバー「YAOKI」(重量498g)が、米国Intuitive Machinesの月着陸機に搭載され、月面探査に挑戦する。
from:YAOKIとは
【編集部解説】
2025年は、宇宙開発において大きな転換点となる年になりそうです。特に注目すべきは、民間企業による月面探査の本格化と、新しいNASA長官の就任による米国の宇宙政策の変革です。
民間月面探査の新時代
Intuitive Machines社の月面着陸機IM-2は、月の南極地域における水氷の探査という重要なミッションを担っています。同社は2024年2月に成功したIM-1に続き、より高度な探査を目指しています。特筆すべきは、日本のダイモン社の超小型ローバー「YAOKI」も搭載されることで、日本の民間企業の月面進出も本格化します。
NASA新体制による政策転換
トランプ次期大統領により指名されたジャレッド・アイザックマン氏のNASA長官就任は、宇宙開発の方向性に大きな影響を与える可能性があります。特にSpaceXとの関係強化や、従来のアルテミス計画の見直しが予想されます。
月面インフラ整備の重要性
Intuitive Machines社が提唱する「インフラストラクチャー・ファースト」アプローチは、持続可能な月面活動のための重要な視点です。同社は月面通信ネットワークの構築も担当しており、今後の月面活動の基盤となることが期待されています。
日本の宇宙開発への影響
準天頂衛星「みちびき」の打ち上げ計画は、日本の測位システムの自立性を高める重要な一歩となります。また、JAXAの大西卓哉宇宙飛行士のISS船長就任は、日本の宇宙開発における存在感を示す機会となるでしょう。
今後の展望と課題
2025年は、民間企業の宇宙進出が加速する一方で、各国の宇宙政策の調整も必要となります。特に月の資源利用や通信インフラの整備において、国際協力と競争のバランスが重要になってくるでしょう。
月面での水氷探査は、将来の宇宙活動における重要な資源確保の第一歩となります。この成果は、将来の月面基地建設や火星探査にも大きな影響を与えることが予想されます。