Last Updated on 2024-07-19 07:27 by admin
Metaは、2024年に発売予定のHUD(ヘッドアップディスプレイ)を搭載したスマートグラスが、Ray-Banブランドやスタイルではないと報じられています。
これは、フレームの厚さに対してEssilorLuxottica(Ray-Banを所有するアイウェア企業)が難色を示したためです。
現行のRay-Ban Metaグラスは、手ぶらでの写真撮影やビデオ撮影、通話、音楽やポッドキャストの再生、MessengerやWhatsAppの通話、Instagramストーリーへのライブストリームが可能ですが、ディスプレイは搭載していません。
次世代のグラス、コードネーム「Hypernova」は、通知の表示、QRコードのスキャン、リアルタイムでの実世界テキストの翻訳が可能なHUDを備える予定ですが、これはAR(拡張現実)ではなく、小さな固定コンテキストディスプレイになります。
Hypernovaのプロジェクションシステムにより、フレームが厚くなり、重量も約70グラムに増加する見込みです。これは、Ray-Ban Metaグラスの約50グラムや、従来の眼鏡の約30グラムと比較して重いです。
また、MetaはEssilorLuxotticaへの数十億ユーロの投資を検討しており、これにより将来のスマートグラスに関する意思決定に影響を与える可能性があります。
Hypernovaには、Metaが長期にわたって開発している神経筋電図(EMG)を利用したニューラルリストバンド入力デバイスが同梱されるかどうかは報告されていません。
このリストバンドは、手首の筋肉活動を感知して指の動きを追跡する技術で、照明条件に関係なく、遮蔽の影響を受けず、理論上はゼロまたは負の遅延で完璧な精度を実現することが可能です。Mark Zuckerbergは、このニューラルリストバンドが「数年以内」に製品として出荷されると述べています。
【編集者追記】用語解説
- ヘッドアップディスプレイ(HUD)
ヘッドアップディスプレイは、運転者の視界に直接情報を表示する技術です。これは、戦闘機のパイロットが計器を見るために視線を下げることなく、重要な情報を確認できるように開発された技術が自動車に応用されたものです。 - EssilorLuxottica(エシロールルックスオティカ)
この企業は、フランスの光学機器メーカーEssilorとイタリアのアイウェアメーカーLuxotticaが2018年に合併して誕生した世界最大の眼鏡関連企業です。Ray-BanやOakleyなどの有名ブランドを所有しています。 - 神経筋電図(EMG)
神経筋電図は、筋肉の電気的活動を測定する技術です。これにより、筋肉の動きや神経系の機能を評価することができます。 - ニューラルリストバンド
これは、手首の筋肉の動きを感知して指の動きを追跡する技術です。脳からの信号を直接読み取るわけではありませんが、筋肉の微細な動きを検出することで、ユーザーの意図を推測します。
【参考リンク】
EssilorLuxotticaオフィシャルサイト(外部)
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【ニュース解説】
Metaが2024年に発売予定の新しいスマートグラス「Hypernova」は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)を搭載しているものの、Ray-Banブランドやスタイルではないことが報じられています。この決定は、フレームの厚さに対するEssilorLuxottica(Ray-Banを所有するアイウェア企業)の懸念が原因です。Hypernovaは、通知の表示、QRコードのスキャン、リアルタイムでの実世界テキストの翻訳などが可能な小さな固定コンテキストディスプレイを特徴としていますが、これは拡張現実(AR)ではありません。
この新しいデザインにより、フレームが厚くなり、重量も約70グラムに増加する見込みです。これは、現行のRay-Ban Metaグラスや従来の眼鏡よりも重いことを意味します。また、MetaはEssilorLuxotticaへの数十億ユーロの投資を検討しており、これが将来のスマートグラスの意思決定にどのような影響を与えるかはまだ不明です。
さらに、HypernovaがMetaが開発しているニューラルリストバンド入力デバイスを同梱するかどうかは明らかにされていません。このリストバンドは、手首の筋肉活動を感知して指の動きを追跡する技術であり、照明条件や遮蔽の影響を受けずに、ゼロまたは負の遅延で完璧な精度を実現する可能性があります。Mark Zuckerbergによると、このニューラルリストバンドは「数年以内」に製品として出荷される予定です。
この技術の進展は、スマートグラスの将来におけるユーザー体験の向上を約束しますが、デザインや重量の問題は消費者の受け入れに影響を与える可能性があります。また、MetaとEssilorLuxotticaとの関係や、将来のスマートグラスに関する意思決定における両社の協力の可能性についても、今後の展開が注目されます。この技術が実現することで、日常生活における情報のアクセシビリティが向上し、新たなコミュニケーション手段や情報共有の方法が生まれることが期待されます。しかし、プライバシーやセキュリティに関する懸念、そして技術の普及に伴う社会的な影響についても、慎重な検討が必要です。
from Meta’s HUD Glasses Reportedly Won’t Be Ray-Ban Branded As Luxottica “Balked” At The Thickness.