Last Updated on 2025-04-18 13:48 by admin
Binary Mill社のVRゲーム「Resist」が、PlayStation VR2版の初のアップデートを2025年4月中旬に実施した。このアップデートでは、PS5 Pro向けに120Hzリフレッシュレートがデフォルトモードとして追加された。
「Resist」は2021年にMeta Quest(旧Oculus Quest)で初リリースされ、2022年にPC VR版が続いた。PlayStation VR2版は2025年4月10日にリリースされたばかりである。
今回のアップデートでは、120Hzリフレッシュレート対応のほか、ソーシャルスクリーンのティアリング修正、プレイヤーが世界から落下する稀な問題の解消、言語変更時に黒い画面で固まる問題の修正が行われた。
「Resist」はスパイダーマンのようなスウィング移動が特徴のオープンワールドVRゲームで、PS VR2版はソニーのプラットフォームとの相性が良いと評価されている。
開発元のBinary Mill社は、次回作「Into Black」についても「開発は順調で、リリースはそう遠くない」と言及している。
120Hzのリフレッシュレートは、1秒間に120回画面が更新される技術で、60Hzの2倍の情報量を表示できる。PlayStation VR2は元々120Hzに対応しているが、今回のアップデートでPS5 Proでは「Resist」が自動的に120Hzで動作するようになった。
from Resist PS VR2 Update Adds 120Hz Refresh Rate On PS5 Pro
【編集部解説】
PlayStation VR2向けVRゲーム「Resist」の最新アップデートは、VR体験の質を大きく左右する「リフレッシュレート」に焦点を当てた重要な進化です。特にPS5 Proユーザーにとって、120Hzリフレッシュレートのデフォルト対応は単なる数値の向上ではなく、体験品質の本質的な改善を意味します。
リフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間に画面を更新する回数を表す数値です。120Hzは1秒間に120回の更新が行われることを意味し、一般的な60Hzの2倍の情報量を処理します。PlayStation VR2は元々120Hzのリフレッシュレートに対応していましたが、今回のアップデートでPS5 Proでは「Resist」が自動的に120Hzで動作するようになりました。
高リフレッシュレートの効果は、特に「Resist」のようなダイナミックな動きを伴うVRゲームで顕著です。スパイダーマンのようにビル間をスウィングで移動する際、滑らかな映像表現が「VR酔い」を軽減し、長時間のプレイをより快適にします。
PlayStation VR2は、4K HDR OLEDパネルと110度の視野角を備え、PC向けの高級VRヘッドセットに匹敵する性能を持っています。そこにPS5 Proの処理能力が加わることで、家庭用VR環境としては最高峰の体験を提供できるようになりました。
「Resist」は2021年にMeta Quest(旧Oculus Quest)で初リリースされ、2022年にPC VR版が続き、2025年4月10日にPS VR2版がリリースされたばかりです。
このアップデートは、ソニーがPS5 Proの発売に合わせてVRコンテンツの強化を進めている戦略の一環とも言えるでしょう。高性能ハードウェアとプレミアムVRデバイスの組み合わせにより、競合他社との差別化を図っています。
開発元のBinary Mill社は、オーストラリアに拠点を置くゲーム開発スタジオで、「Rush」や「Gun Club VR」などの人気VRタイトルも手がけています。同社の次回作「Into Black」もPS VR2向けに開発中で、PS VR2の機能を最大限に活用した視覚的な強化が予定されています。
VR技術の進化は、ハードウェアの性能向上だけでなく、開発者の経験蓄積によっても加速しています。かつてのVRの弱点であった「VR酔い」や操作性の問題が徐々に解消されつつあり、より多くのユーザーがVRを楽しめるようになっています。
今後、PS5 ProとPS VR2の組み合わせによる高品質なVR体験は、VR市場全体の底上げにつながる可能性があります。ハイエンドVR体験の普及は、コンテンツ制作者にとっても新たな表現の可能性を広げ、VRエコシステム全体の発展に寄与するでしょう。
「Resist」のようなタイトルが120Hzで動作することの意義は、単に「滑らか」というだけではありません。没入感の向上、長時間プレイの快適さ、そして何より「現実感」の増大によって、VRの可能性をさらに広げる一歩となっています。
【用語解説】
・リフレッシュレート:ディスプレイが1秒間に画面を更新する回数を表す数値。単位はHz(ヘルツ)。数値が高いほど滑らかな映像表現が可能になる。
・VR酔い:VR環境での視覚情報と身体感覚のずれによって引き起こされる乗り物酔いに似た症状。高リフレッシュレートやフレームレートの安定により軽減できる。
・ソーシャルスクリーン:VRヘッドセットを装着しているプレイヤー以外の人がゲーム内容を見ることができるテレビやモニターの画面表示機能。
・ティアリング:画面が水平方向に分断されたように表示される現象。フレームレートとリフレッシュレートの不一致により発生する。
【参考リンク】
PlayStation VR2公式サイト(外部)PlayStation VR2の公式情報ページ。スペック、対応タイトル、周辺機器などの情報を確認できる。
Binary Mill公式サイト(外部)Resistの開発元Binary Mill社の公式サイト。同社の他のVRタイトルや最新情報を確認できる。