「当たり前」を組み替える一週間|今週のガジェット注目記事 5選

[更新]2026年7月19日

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今週のガジェット・VR/AR界隈では、これまで「当たり前」とされてきた前提を組み替える動きが目立ちました。

ゼブラは画面でインクが出にくい現象を欠陥から機能へと読み替え、Hisenseはデュアルスクリーンの「常時装着」を「必要な時だけ装着」に変えています。OpenAIは対話で完結するはずだったAIエージェント操作に物理ボタンを持ち込み、新宿のVRシアターは「個の没入」が常識だったジャンルに社会的な体験を持ち込みました。Metaも、1台がすべてを担ってきたQuestのあり方を、用途別に分ける方向へ動き出しています。5本の記事を通じて、今週の動きを振り返ります。

【今週の注目記事】

ゼブラ「スタイラスツーウェイ」紙にもiPadにも。切り替え不要で書ける2WAYペン

ゼブラは、紙とiPadの両方に持ち替えずに書けるスタイラスボールペン「スタイラスツーウェイ」を7月31日に発売します。画面上でボールが回転せずインクが出にくくなる「ツル抜け」現象を、欠陥ではなく画面上でのインク漏れを防ぐ機能として活用した発想の転換が特徴です。エレコムとの共同開発で、開発期間は約5年、インクは400種類以上を試作しました。想定価格は1万5千〜1万6,500円前後です。

Hisense「A10」発表|カラー画面を”取り外せる”E-Inkスマホ、デュアルスクリーン10年来の弱点を解く

Hisenseは、背面のカラーLCDパネルを磁石で着脱できるE-Inkスマートフォン「A10」を発表しました。パネル装着時は漫画や動画に対応し、外せば軽量で目に優しい読書端末になります。競合のBigme HiBreak Dual 2がカラー画面を背面に恒久固定するのに対し、A10は「常時装着」を「必要時装着」に組み替えた点が最大の違いです。価格は3,999元(約590ドル)前後で、中国市場先行での発売が見込まれています。

AIエージェントに物理ボタンで指示する時代へ|OpenAI初のハードウェア「Codex Micro」発売

OpenAIは、AIコーディングエージェント「Codex」専用のマクロパッド「Codex Micro」を発表しました。キーボードメーカーのWork Louderと共同設計した230ドルの製品で、同社にとって初のブランド付きハードウェアです。13個のメカニカルスイッチとジョイスティックを備え、対話中心だったエージェントとの関わり方に、物理ボタンによる操作という新しい層を加えました。

サグラダ・ファミリア財団公認VR「永遠なるガウディ」来日|新宿にVRシアター「WAHHHP」が8月5日グランドオープン

未来沢点株式会社は8月5日、新宿に常設型の没入VRシアター「WAHHHP」をグランドオープンします。こけら落としはサグラダ・ファミリア財団公認のVR体験『永遠なるガウディ』。ヘッドセットを着けたまま隣にいる人の姿が見える社会的没入型VRで、ガウディ没後100年と主塔「イエスの塔」完成という節目に合わせた企画です。個の没入が当たり前だったVRに、共有する体験を持ち込みました。

Meta Connect 2026で新型VRヘッドセット発表か|Quest後継機・軽量MR・高性能モデルの可能性

MetaのCTOアンドリュー・ボスワースは、複数の次世代VRヘッドセットを開発中だと改めて説明し、9月のMeta Connect 2026で追加情報を共有する考えを示しました。1台のQuestがあらゆる用途を担ってきたこれまでの設計から、ゲーム重視の高性能モデルと軽量な複合現実端末など、用途別に端末を分ける方向への転換が見えてきています。Reality Labsは2025年に約192億ドルの営業損失を計上しています。

【編集部後記】

今週の5本を並べると、「当たり前」とされてきた前提が、思いのほかあっさりと組み替えられていくのを感じます。欠陥だと思われていた現象が機能になり、常時ひとつだったはずの画面や体験が、必要な分だけ切り出されていく。ゼブラのペンも、HisenseのE-Inkスマホも、OpenAIのマクロパッドも、根っこにあるのは同じ問いなのかもしれません——今まで疑わずに受け入れてきた設計は、本当に唯一の正解だったのだろうか、と。VRシアターやMetaのヘッドセット再編を見ていても、同じ問い直しが起きているように思えます。私たちは、来週もこの問い直しがどこまで続くのか、注意深く見ていきたいと思います。

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まお
おしゃべり好きなライターです。趣味は知識をためることとゲームをすること(ソシャゲや音楽ゲームが大好きです)。最近はAIの情勢や地政学の問題を勉強中。時折記者として会見や発表に赴いたり、インタビューを行ったりもしています。